メニュートレンド:夏場の〆ご飯はこれだ! ふわふわ釜玉そうめん
ふわふわ釜玉そうめん650円(税込み)具は花鰹と万能ネギとシンプル。麺の量は乾麺で75g。こだわりのめんつゆ、香川県小豆島産の「小豆島金両 だししょうゆ」をかける
メレンゲをつぶさないように盛り付ける
そうめんに黄身のコクが混ざり合い、メレンゲ状にした白身が細い麺によく絡む
食欲の出ない夏場に家で食べるお手軽な昼食……というイメージがある「そうめん」。「めんつゆにつける以外の食べ方って?」と既成概念にとらわれていては、新しいメニューは誕生しない。そうめんの新たな可能性を提唱するのが、「そうめん そそそ」の「ふわふわ釜玉そうめん」だ。
●そうめんのポテンシャルに挑む
そもそも、そうめんは家で食べるものであって、外食するという発想がない。ゆでて、めんつゆにつけて食べるのが定番のそうめんを、外食メニューとして通用するまでに付加価値をつけたのが「ふわふわ釜玉そうめん」だ。
着想は、メニュー名が表すように釜玉うどん。そのそうめん版だが、ゆでたそうめんを丼に盛り、卵をのせただけでは何の変哲もない。そこで白身をメレンゲ状にして見栄えを上げた。
「そうめんは細いので、白身がそのままだと麺にうまく絡まずに残ってしまうんです。メレンゲにすると麺に絡みやすくなるのと同時に、食感に変化が出ます」と話すのは伊藤雅之店長。
使用しているそうめんは、香川県小豆島の手延べそうめん「島の光」。コシがあり伸びにくいのが特徴だ。「ゆで上げたそうめんを水洗いすることで、さらに伸びにくくしています」と流水で締めたのち、湯せんしてから丼に盛る。
メニュー誕生のきっかけは釜玉うどんのそうめん版にあったが、完成したメニューは単なるうどんの代用どころか、そうめんの「麺」としての可能性を広げるものになっている。
「そうめん そそそ」のコンセプトは「たかがそうめん、されどそうめん。そうめん その先に」。確かに「ふわふわ釜玉そうめん」は、そうめんの新しい食べ方を提案している。そうめんの「その先」は、うどん、そば、ラーメン、パスタといった麺類と肩を並べる外食の新分野かもしれない。
●店舗情報
「そうめん そそそ」 所在地=東京都渋谷区恵比寿西1-4-1/開業=2018年/坪数・席数=約17坪・22席/営業時間=日~木11時30分~15時、17時~24時、金・土・祝前日11時30分~15時、17時~28時。不定休/平均客単価=昼約900円、夜約1500~2500円/1日平均集客数=約100~120人
●愛用資材・食材
「小豆島金両 だししょうゆ」金両(香川県小豆郡小豆島町)
コクがあり、これだけで味が決まる
杉桶で2~3年熟成発酵させた特撰醤油に枕崎産鰹節、利尻産昆布、西日本産椎茸をブレンド。麺類のつけ汁のほか、煮物、天つゆ、吸い物、おでんなどに使える万能醤油。「うま味があり、淡泊なそうめんとの相性は抜群です。他の調味料を加える必要がなく、そうめんにかけたり、料理の隠し味などに使用しています」と伊藤店長。
規格=900ml