永谷園、“バズり飯”をふりかけに商品化 「あさげ」も改良
永谷園は梅干しカレー味の「やってみた。」シリーズを17日から新発売するなど、ふりかけを充実する。“バズり飯”を商品化して市場の課題である若年消費を喚起する。「あさげ」は粉末、個食FDブロックを改良し、生味噌との市場逆転を加速する。「麻婆春雨」で350gの野菜がおいしく食べられる「つるつる野菜」提案、「大人のカロリミットみそ汁」も流通業から好評。基幹商品のお茶漬けはロングセラーのカップを刷新、個食ニーズの高まりに応える。
「やってみた」は最近、競合品で目立つコラボなどの新奇性を独自に深めた。ツイッターやYouTubeで拡散する、定番メニューのおいしい、やり過ぎレシピをふりかけで再現。「カレーに、梅干しを〈まるごと〉入れてみた。」味など、興味はあるが実際にやるには勇気がいる3メニュー=写真=を揃え衝動買いを誘う。チャック付きの直詰め大袋、各26g、130円。
「おとなのふりかけ」分封は2月から、豊富な海苔と好相性の卵かけご飯のシズルを包装前面にのせる。「旨味からすみ」も限定発売してこだわり志向に応じる。「おとなのふりかけミニ 青春編」は値下げし、主力「その1・その2」と価格を統一。「おとなのおむすび」や人気の「名探偵コナンふりかけ」はリニューアル発売する。首都圏限定で「毎日タンパク質!ふりかけ大豆ナッツ」「おかか納豆」も発売。「おとな」30周年の裏年も攻勢を続ける。
「あさげ」は粉末シリーズのパッケージに「99%がおいしさ実感」という品質結果を掲載。1食入りFDは業界初のフック穴を付け、縦長にしてSKUを増やす。「カロリミットみそ汁」はファンケルのヒット商品のダイエットサプリと共同開発。7年後とみられる生味噌市場との規模逆転を好材料にして、消費拡大に合った売場増を促す。
「麻婆春雨」はカット野菜大袋を1袋以上の、野菜350gと一緒に食べる「つるつる野菜」レシピを提案する。包装上部にシズルをのせ、旬メニューを月ごとに紹介する。麺と絡んで食べやすく、子どもも喜ぶ「煮込みラーメン」を成功例にする。ユーザーの8割が実際に調理している主菜使いを促す。
「カップさけ茶づけ」「梅干茶づけ」は発売30年に及ぶとみられ、特にCVSで定着。コメを国産ブレンドから新潟県産コシヒカリに改良する。量販店にも展開し、オリンピック観戦の夜食ニーズに対応する。(吉岡勇樹)