6月18日。今日はおにぎりの日
6月18日は石川県鹿島郡鹿西町(現在の中能登町)が制定したおにぎりの日。当地の杉谷チャノバタケ遺跡の竪穴式住居跡からは日本最古のおにぎりの化石が発見されており、鹿西町が地域おこしのために制定された。日付は鹿西の「ろく(6)」と、毎月18日の「米食の日」と合わせたものに由来する。
おにぎりに欠かせない、日本のコメの歴史
わが国の稲作は、長江下流から山東半島経由で、対岸の朝鮮半島南部に上陸し、対馬海峡を渡って北九州に伝播した説と、長江下流から東シナ海を渡って、朝鮮半島南部と北九州に伝播した2つのルートが考察されており、どちらかに特定されるというより、この2つのルートを通って何度も日本に伝えられたというのが最近の説だ。
わが国の稲作が始まったのは縄文時代で、本格化したのは弥生時代。稲作の普及を機に社会が格段に変化した。すなわち日本文化は、稲を主軸とした農業 文化により開花したといっても過言ではない。水田が日本を代表する光景であり、田植えや稲刈りなどでは豊作を祈るため儀式や祭りを行った。また稲作の 神様が宿る正月の鏡餅などの風習は現代にも受け継がれている。
同時に「石高」という言葉に代表されるように、コメが通貨単位としても機能していたこともわかる。江戸時代にはコメだけでなく、野菜や魚なども含め、藩ごとの食糧生産量をコメに換算して計算されており、文化のみならず経済の根幹まで支えていたことも象徴的だ。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:佐藤路登世))