FABEX2022:主催者特別セミナー 日本惣菜協会・荻野武氏 “利他”が重要

荻野武氏

荻野武氏

●惣菜業のAI、ロボット活用

利他–。日本惣菜協会の荻野武AI・ロボット推進イノベーション担当フェローは、「惣菜中小企業へのAI・ロボット・量子コンピューターの導入活用」と題して4月15日、経済産業省のロボットフレンドリーな環境構築支援事業の最新事例を紹介したファベックス2022主催者特別セミナーで、惣菜中小企業がAI(人工知能)、ロボット、量子コンピューターを導入して人材不足、低生産性などの課題を解決するために重要なことをそう表現した。

同セミナーで紹介した事例は、惣菜盛り付けロボットシステムの新規開発、人型協働ロボットの惣菜盛り付け現場への導入、量子コンピューターによる惣菜盛り付け作業者のシフト計算とAIによる注文量予測モデルの開発導入。経済産業省と新エネルギー・産業技術開発機構が19年11月に立ち上げたロボット実装モデル構築推進タスクフォースの一環として荻野氏がリーダーとなってヒライホールディングス、藤本食品、イチビキ、マックスバリュ東海、ケンコーマヨネーズなどの日本惣菜協会の会員企業とFAプロダクツ、コネクテッド・ロボティクス、RTコーポレーション、Groovenautsなどのベンチャー企業が参加した。

同タスクフォースでは、惣菜盛り付けロボットシステムの新規開発を、マックスバリュ東海をユーザーとしてソリューション構築をFAプロダクツ、コネクテッド・ロボティクスなどが担った。

人型協働ロボットの惣菜盛り付け現場への導入では、ユーザーにヒライホールディングス、イチビキ、藤本食品の3社、ソリューション構築はRTコーポレーションが担った。

量子コンピューターによる惣菜盛り付け作業者のシフト計算とAIによる注文量予測モデルの開発導入では、マックスバリュ東海、ヒライホールディングス、ニッセーデリカ、デリカスイト、グルメデリカの5社をユーザーとして、Groovenautsがソリューションを構築した。

日本惣菜協会は幹事となって全体のプロジェクトを取りまとめた。さらなる課題として惣菜産業の共通課題を明確化した上で、ユーザー起点で志を共にするトップ企業と共通課題へのソリューションの構築と惣菜産業への展開を目指すという。(川崎博之)

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら

書籍紹介