海外通信 外食ビジネスの新発想(53)NY発・カツサンドとカツ丼
●マッチするガーリックライス ベジタリアン用のカツも
カツは、カレーやラーメンと並んで、日本の国民食の一つ。スペイン料理のレストランで働いていた3人の青年たちが仕事の後に食べ歩いて発見した日本のカツ。パンデミックの影響で仕事にあぶれた彼らは、それならば自分たちの店を始めようと、「イヴィルカツ」をオープンした。おかげで、ふわふわの日本の食パンにカリッと揚げたカツを挟んだカツサンドが、今やニューヨークでも食べられるようになった。
カツは、豚肉、鶏肉、ポートベロマッシュルームの3種類から選ぶ。豚カツとチキンカツの注文は、半々ほどだそうだ。ポートベロマッシュルームは、肉厚で、食べ応えのあるマッシュルーム。ベジタリアン用に肉代わりに使われることが多い。粗めのパン粉を使ってカリッと二度揚げしたカツは、ラディッシュの薄切り、ニンジンと紫キャベツの千切りの間に挟まれている。ラディッシュは、カツが水気を吸ってふやけるのを防ぐ役割をしている。また、カツサンドには、豚カツソースではなく、海苔マヨネーズを使っている。
同店のメニューには「カツサンド」(17$)のほか、「カツ丼(カツボウル)」(16$)、「カツ弁当ボックス」(23$)がある。
「カツ丼」は、卵とじをせず、ガーリックライスの上にニンジンと紫キャベツの千切り、カツをのせたもの。たくあんの代わりに、カリフラワー、ニンジン、セロリのピクルスが付いてくる。
夕食時に注文の多い「弁当ボックス」は、カツ、ガーリックライス、ニンジンと紫キャベツの千切り、カリフラワー、ニンジン、セロリのピクルスがベース。ほかに、サラダもしくはサイドディッシュのメニューから2種選ぶ。「弁当ボックス」のカツには、豚カツソースが付いてくる。
この3種のほかに、豚肉、鶏肉、カリフラワーの「一口カツ」(12$)などもある。一口カツには、海苔キユーピーマヨネーズかスパイシーキユーピーマヨネーズを付けて食べる。
●店舗情報
「イヴィルカツ(Evil Katsu)」
所在地=435 East 9th Street, New York