多忙でも読める外食ニュース

2023.05.01 531号 04面

 ●HUGE、新丸ビルにメキシコ料理の新業態

 HUGEが、メキシコ料理の新業態「モーレ タケリア イ バル」を東京・丸の内の新丸ビルにオープン。同ビルが開業15周年を迎え、リニューアルとなった7階のレストランフロア「丸の内ハウス」に出店した。面積40坪弱のタコスを中心にした業態で、店名の「モーレ」はソース、「タケリヤ」とはタコスをメインにしたレストランのことを指す。米国風のモダンなメキシコ料理という、同社がこれまでも展開してきたスタイルの新しいブランドとなる。

 解説=同社が展開しているモダンメキシカンとは、メキシコ本国ではなく米国など他国で洗練された新しいスタイルのメキシコ料理店を指す。日本国内では同社がパイオニアともいえる分野で、現在は都内などに7店舗を出店している。

 ●バルニバービ、山陰で大規模リゾート開発

 バルニバービが、島根県出雲市でエリア開発のプロジェクトを進めている。その第一期計画として5月、海に面した大型レストランと独立した8室からなる宿泊施設などを開業。これは、出雲市多伎町の海岸沿いに開発される「ウィンディ ファーム アトモスフィア」と名付けられた複合施設で、同社の飲食ブランド「GARB」の名を冠した大型飲食店と、海に面した地中に客室があるユニークなリゾートホテルが特徴。ほかに、ファストフード店が付随する大型の駐車場もオープンする。

 解説=近年、自治体と提携して公共施設の企画開発や運営に乗り出す外食企業が増えている。その中でも、今回の同社のプロジェクトは第二期として分譲住宅地開発なども計画されている大規模なものであり、今後の経緯が注目される。

 ●吉野家の新業態10年ぶりにヒットか

 吉野家ホールディングスの子会社である吉野家が、牛かるび丼とスンドゥブの新業態「かるびのとりこ」を出店。「吉野家」で築き上げた牛肉に関するノウハウをベースに、ファストフードではなくテーブル席もあるファストカジュアル業態として開発した。メニューの牛かるび丼とスンドゥブはサイズ違いも含めて20種類以上あり、ほかに冷麺やサイドメニュー、各種ドリンク類なども用意している。運営は券売機方式のセルフサービスで、テイクアウトやドライブスルーでも利用できる。

 解説=同店が出店したのは埼玉県幸手市の日光街道沿い。オープンは2月だが、同社によれば開業から継続して想定していた以上の反響があり、特にドライブスルーでの利用が多かったという。同社が新業態に取り組むのは10年ぶり。

 ●ゼットン他のPJ 横浜山下公園を再生

 神奈川県横浜市の海浜公園である山下公園にあったレストハウスが、ゼットンを代表法人とする山下公園再生プロジェクトグループにより新しく「ザ・ワーフハウス山下公園」としてリニューアルされた。これは、公募設置管理制度(Park-PFI)により同社ほか7社が参加して運営する、いわゆる民活プロジェクト。レストランやバーベキューテラス、足湯、土産品ショップなどの施設が設置され、事業者は収益を公園整備に還元する。バーベキューなども含めた客席数は約200席。

 解説=同制度による運営事業者は昨年3月に決定しており、準備期間を経て今春のオープンとなった。運営事業者には、ファンケルや横浜エフエム、ケーエムシーコーポレーション、サカタのタネなど、地元企業が多く参加している。

 ●梅の花とH20資本提携を解消

 梅の花が、阪急阪神百貨店などを傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリングとの資本業務提携を解消すると発表。両社は2012年11月に資本業務提携契約を締結し、食材の相互供給や共同の商品開発などで協業を進めてきた。その後、エイチ・ツー・オー リテイリングが梅の花を子会社化するための協議を進めたが合意に至らず、15年の終わりにこの交渉の終了を発表。以後も取引関係は続いていたが、今回、当初の資本業務提携契約を解消し、資本関係を終了すると発表した。

 解説=両社は、不調に終わった子会社化に関する協議の内容を詳しく説明していない。また両社とも、資本業務提携契約は「一定の成果を収めた」が、近年の「政策保有株式縮減の動き」が解消の理由の一つであると表明している。

 ●ワタミ、渡邉氏に代表権を一本化

 ワタミが取締役の異動を発表。21年に代表取締役社長から同副社長となった清水邦晃氏は代表権のない取締役副社長となり、創業者の渡邉美樹氏に代表権が一本化。渡邉氏は21年から代表取締役会長兼社長。

 ●平城苑の新店和牛の肉料理業態

 焼肉チェーンの平城苑が新業態の「BEEF DINING 和牛特区」を出店。焼肉店ではなく、和牛のステーキやローストビーフバーガーなどを提供する。出店は東急グループが東京・新宿に竣工した「東急歌舞伎町タワー」。

 ●ハワイの人気カフェ新丸ビルに進出

 銀座など都内を中心に多ブランドを展開するフードバンクが、ハワイで人気の「ココヘッドカフェ」を日本に上陸させた。同店は2014年ホノルルにオープン。独自のアレンジを加えたメニューで評価が高い。出店は東京・千代田区の「新丸ビル」。

 ●成城石井の新業態大阪にベーカリー店

 成城石井が大阪・京橋にベーカリーの新業態をオープン。同社の既存店に対する調査ではパン類カテゴリーの人気が最も高いため、独自の商品を開発しパン消費の多い大阪に出店した。イートイン席も設け、パンや焼き菓子など50種類以上を用意する。

 ●スターバックス、樹脂製グラス導入

 スターバックス コーヒー ジャパンが、店内で冷たい飲料に用いる樹脂製グラスの使用を全店(利用が不可能な店舗を除く)で開始。この取り組みにより年間約100tの廃棄物削減が見込めるという。2022年4月から試験導入をスタートした。

 ●壱番屋がつけ麺店ブランドを買収

 「C0C0壱番屋」を展開する壱番屋は、関西で人気のつけ麺店ブランド「麺屋たけ井」を展開する竹井を連結子会社化したと発表。同ブランドは「濃厚豚骨魚介つけ麺」というジャンルで知られ、京都・大阪に8店舗を展開する。全株式を取得した。

 ●鳥貴族が北海道初上陸すすきのにオープン

 「鳥貴族」が4月下旬、札幌に「すすきの店」をオープンして北海道に初上陸を果たした。同ブランドは現在、関西・関東・東海・九州において約620店舗を展開しており、この2月には沖縄に初出店したばかり。今回の店舗の運営会社はアイビス。

 ●塚田農場、八王子店舗1号店に名称変更

 エー・ピーホールディングスは、八王子にある「塚田農場」の礎となった店を「塚田農場 1号店」という名称に変更した。同店舗は複合業態の一つであった「炭火わら焼 塚田農場」を店名変更したもの。同店だけの限定メニューも提供する。

 ●ブルーボトルの新店コーヒーをコース提供

 ブルーボトルコーヒージャパンが、京都の店舗にコーヒーのコースメニューを提供する「ブルーボトル スタジオ キョウト」をオープン。カウンター4席のみ、予約制による曜日・時間限定で、食器やユニフォームにまでこだわったコーヒーやスイーツなどを提供する。

 ●トリドール、英国で外食企業買収

 トリドールは、欧州のファンドと共同で設立した英国の現地子会社を通じて英国の外食企業を買収する。英国でピザとギリシャ料理の店舗を展開し上場しているFulham Shore社と、子会社化の手続きに入ることで合意した。買収費用は約150億円の予定。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

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