宝幸水産、チューブ入りチーズ発売 健康・簡便性を提案

パン・シリアル 1995.04.26 7861号 6面

宝幸水産(株)(東京都中央区、03・3542・5310、中島寛社長)は、ロルフチーズの仲間に「チューブに入ったぬるチーズフード」を1日から新発売した。20日には、東京大手町・レベルXXIで説明会と試食会が行われた。

この新商品はヘルシー志向にマッチし、使いやすく便利で無駄がなく、と同時にチーズの新しい使い方の提案ができる商品を目指し開発したチューブ仕様のチーズを商品化したもの。生活者のニーズに応えたもので、パンや野菜などに“ぬる”チーズとして登場した。しかも、同社が三〇年間にわたり積み重ねてきたチーズ製造の技術により、柔らかく滑らかで、かつ保形性が良い品質を可能にしたという。

栄養面では脂肪分とカロリーがバター、マーガリンの二分の一で、しかもカルシウムは一〇倍もあるヘルシーな商品。

チーズ全体の市場はここ数年拡大傾向にあり、九一年の一六四五億円が九四年には一七六五億円見込みと伸びている。特に「ぬるチーズ」の市場は急速に拡大しており、九一年の六七〇〇万円から九四年には五億八〇〇〇万円へと、わずか三年間で九倍近くに伸びている。

この商品は、容量一七〇g、標準小売価格三〇〇円。東京、大阪、名古屋の大都市圏を中心としたスーパー、デパートなどで販売する。初年度の売上げは三億円を見込む。あわせて業務用四七〇g入りを同時発売した。要冷蔵で賞味期間は四ヵ月。

中島社長は「来年2月に五〇周年を迎える。チーズは三〇年前にJ・ハンセン社と提携してスタートしたが、業務用ではトップに肩を並べるようになった。これをベースに家庭用にも力を入れたい。戦略商品として、ぬるチーズを提案したい」と話した。

上田博文常務取締役は「食のトレンド、ヘルシー、使い勝手がよい、無駄がない‐‐の三つを同時に解決する商品化の一つとして開発した。今後の市場展開に期待したい」と語った。

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