藤沢薬品工業、有用製剤でコーティング添加物「グルコートDHA」発売
藤沢薬品工業(株)(東京都中央区、03・3279・0873)はこのほど、DHA(ドコサヘキサエン酸)に独自のカルシウムコーティング処理を施した食品添加物「グルコートDHA」を新発売した。価格は、五〇〇〇円/キログラム、初年度一億円の販売を見込んでいる。
「DHA」は、もともと魚の油に含まれる高度不飽和脂肪酸で、人は魚を食べることにより「DHA」を摂取している。
それは、人体の中では網膜、脳、母乳中などに存在し、人の健康維持に重要なかかわりを持つといわれており、最近多くの生理機能について、証明されつつある。
また「DHA」の有用性については、消費者にも広く知られているため、加工食品メーカーにとっては魅力的な素材の一つになっている。
しかし、魚臭が強く、品質が不安定であるなど、加工食品に利用する上でいくつかの問題があり、改善が求められていた。
同社は、健康志向の食品素材を開発する観点から、この有用素材である「DHA」に着目し、加工食品に利用しやすく、しかも、多機能製剤の研究を進めてきた結果、「DHA」を「グルコン酸カルシウム」「CPP(カゼインホスホペプチド)」などの有用素材でコーティングした「グルコートDHA」を開発したもの。
「グルコートDHA」の特徴は、魚臭が少ないため食品に配合したとき、臭いへの影響が少ないこと、水に良く混ざり、酸化しにくい粉末製剤で、多様な食品に利用できる。
また「グルコートDHA」のコーティング成分である「グルコン酸カルシウム」は、カルシウムが摂取できることに加え、腸内のビフィズス菌を増やす機能をもち、「CPP」はカルシウムの吸収を促進する機能を持っている。したがって「グルコートDHA」は「DHA」の摂取と同時に効率的なカルシウム摂取とビフィズス菌の増加を可能にする。