Dr.寺田の大腸・肛門診察室:子供の切れ痔について
大腸や肛門に不安を抱えながら、人に相談できず症状をこじらせている…そんな悩める現代人のためのインターネットサイト『大腸・肛門どっとコム~メール診察室』の一部を紹介する。
Q.子供の切れ痔について
二歳の息子がトイレでうんちができるようになった頃から、紙に血がつく日があります。近くの小児科では「気にするほどではない」と言われましたが、たまに排便後にポタポタと血がたれることもあって大変心配です。
A.十分な水分の摂取を
おそらく息子さんは、肛門にわずかな裂肛(切れ痔)があると推測されます。小さい子はりきみ癖のある子も多く、肛門粘膜が裂けてしまうのです。その際、出血(排便時)を呈することも珍しくありません。もちろん硬い便を出す時に、裂けるケースが多いのですが、りきんだ瞬間に(便が軟らかくても)肛門が裂けてしまうこともあります。便が硬かったり、なかなか便が出ずトイレにしゃがみこんでいることが多い時は、まず水分を多く取らせ便を軟らかくすることが必要です。出血が多くなるようなら、近くの外科か肛門科で、抗炎症薬の入った軟膏を処方してもらい、排便後に肛門に塗りこむようにするといいでしょう。
また切れ痔の炎症により、小さな“ぽっち”が肛門付近にできることがあります。『見張りいぼ』なんて呼ばれますが、切れ痔が落ち着くと消退しますので安心してください。
「硬い便を出すときに肛門粘膜が裂ける切れ痔は大人にも見られること。十分な水分摂取でちょうど良い軟らかさの便を出すよう心掛けましょう」と寺田俊明センター長。
●寺田先生への質問や、当ページへの感想をお寄せ下さい。
▽寺田病院 胃・大腸・肛門病センター=東京都足立区本木西町18‐16、フリーダイヤル0120・77・0874、ホームページhttp://www.daicho-koumon.com