知るトクホ:血圧が高めの方の食品 海苔オリゴペプチド

2005.05.10 118号 3面

海苔からできた海苔ペプチドが、「血圧が高めの方の食品」として3月、特定保健用食品に仲間入りした。

(株)白子では、1995年から海苔ペプチドの血圧に及ぼす影響の研究を開始。99年にヒトでの臨床試験結果を報告し、その年に機能性食品『毎日海菜海苔ペプチド』を発売した。

その後も臨床試験を追加し、約1500件のデータを保有し、日本高血圧学会、米国高血圧学会、国際高血圧学会などで発表。今回の許可取得はこれらのデータを総集して得られた。

ヒトでの臨床試験では38人の軽高血圧者を対象に海苔ペプチドを含む実薬群と含まないプラセボの2群に分け、二重盲検試験を実施した。結果は海苔ペプチド摂取群では6週間後には収縮期血圧が平均値で15ミリメートルHg、拡張期血圧が8ミリメートルHg下がり、プラセボ群では血圧はほとんど変化しなかった。副作用についても問題になるものは観察されず、“緩やかな降圧作用を示す安全な降圧食品である”ことが確認された。血圧低下の有効率は70%となった。

作用メカニズムの研究においては、海苔ペプチドを摂取後、ラットの体内の組織、器官の血圧低下指標となるアンジオテンシン1変換酵素の活性が顕著に低下していることが確認された。

●特定保健用食品<トクホ>とは、生活習慣病の『危険要因(リスク)の低減・除去』に役立つように工夫した食品●特定保健用食品制度は、厚生労働省が食品に健康表示(健康への効用を示す表現)を具体的に表示することを許可する世界で初めての画期的な制度で、世界各国から注目を集めている●特定保健用食品には、「健康の保持・増進効果」を発現し、身体の調子を整える働きのある「関与成分」が必ず含まれており、海苔オリゴペプチドもその1つ。

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