カエル先生のかんたんストレッチ:腰を柔らかく

1996.09.10 12号 7面

ストレッチ、柔軟体操といえば、まずどんなポーズが頭に浮かぶでしょうか。多くの人が上体を前に倒し、足に近づけるポーズ・前屈(正確に言えば上体の前屈)を思い浮かべるのではないでしょうか。今回は前屈の話です。まずぬきうち実技テストといきましょう。(1)立位で前屈(2)座位で前屈の二種類を試してください。もちろん膝のウラは伸ばしてくださいネ(イラスト(A)参照)。

さて、あなたの上半身はどこから曲がっていますか。(1)で床に手がペタッとつく人はたいてい股関節から曲がっていると思います。手が届かない人は上体がおへその上から曲がっているのではないでしょうか。(2)の場合、頭が足につく人は結構多いと思いますが、胸やお腹は足についていますか?

(1)も(2)も正しい動作をするには、膝や足のウラ側の柔軟性に加えて股関節や腰の柔軟性が必要です。おへそから上が曲がって、おへそから下がガチガチに固まっているようでは、いくら前屈の体操をやっても残念ながら効果はあまり見込めません。おしりを境に上半身と下半身のちょうつがいにするイメージです(イラスト(B)参照)。

「こんなことできなくても死なない!」なんて開き直らないでくださいね。この腰の固さがぎっくり腰や腰痛の引き金になりかねないのですから…。カエルのやつ、今回はキビシイなぁと感じているのでは? そうです、今回はキビシイ気持ちでお伝えしています!

◆腰のストレッチのポイント

(1)頭をたくさん前に倒そう、と思わないで根もとから曲げる。下腹をもものつけ根につけることに集中!

(2)おしりの穴の方向に注目する。座位の場合で説明すると、おしりの穴が前方を向いたままではいくら肩や手を前に伸ばしても駄目です。おしりの穴を下に向け、できれば後ろに向けるようにがんばってください。そうすることで体幹(つけ根から)前屈しやすくなります。

ところで息を止めてはいませんか? 息を止めて痛いのを我慢してやると、題名を裏切ってキツキツストレッチになってしまいます。ストレッチの時は呼吸を忘れないでください。曲げるときゆっくりと息を吐いてください。そうすればラクラクストレッチになるはずです。

(スポーツインストラクター・高杉節子)

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