旬のほうれん草
ほうれん草が最もおいしくなる11~2月までの間だけ、ちょっと変わったフリルがいっぱいのほうれん草が売り場に並んでいるのをご存じですか。「寒じめちぢみほうれん草」がそれ。宮城県石巻地方で古くから作られ冬の風物詩として愛されてきたが、このおいしさをもっと多くの人たちへと、関東地区にも栽培が広がった。
肉厚で赤根、えぐみがなく甘くおいしいのが最大の特徴。通常のほうれん草は糖度が3~8度程度であるのに対し、ちぢみほうれん草は8~16度程度もある。特に根っこの部分に甘みがある。食べた人の感想は「昔のほうれん草みたいな味」と好評だ。
◆寒風、霜の冬ほど、なんで冬野菜はおいしいの?
今年は例年よりも寒さが厳しいため、冬野菜全般に甘みがのっている。
冬野菜は氷点下前後になると、細胞の中にため込んできた糖分をでんぷんに変える。糖分が水に溶けると氷点下になっても凍らず、細胞が壊れないからだ。凍結から身を守る冬野菜の知恵、甘みとしてありがたくいただいちゃおう。