らくらくリラクゼーションWHAT’S:気功

1997.06.10 21号 7面

TVで見た「気功」は相手に触れもしないで身体をひっくりかえしてしまう超能力の親戚のようなものだったけれど。街中によくある「気功」を看板に揚げた漢方の治療院もそうなのかな。都内の「中国気功整体研究所」を訪ねた。

「気功といっても何種類もあるんですね。ここで施術しているのは軟気功、あなたの見たのとはちょっと違います。身体の経絡(気血の通り道)に沿った整体と言ったら分かりやすいでしょうか」と優しそうな女性気功師の袁群院長は言うけれど、ちょっと難しそう。とにかく施術してもらってみよう。

まず顔色、舌、脈の診察。ついで腹ばいになり首肩~背中部からその施術は始まった。首のところがちょっと痛い感じ。「仕事疲れですか。ストレス溜っていますね」。うーん、そうかもしれないな。

経絡のツボが刺激されているのは分かる。マッサージとはどこが違うのだろうか。「マッサージのように押しているんじゃないんです。三味線を弾く時のバチの動きがあるでしょ。あんな感じ。親指を使って回したり弾いたり。こうやって経絡の中に気を入れて血液循環をよくします。循環が良くなると逆に気もよくまわるようになります」。背中側が終わると今度はあおむけに。頭とおなかを中心に気を送ってもらう。なんだかふっーという気分。汗も出てきた。「気功師と患者がお互いに交流するんですね」。

超能力ではないからできることとできないことがあるという。それでも西洋医学では不治の病とされているこう原病の症状が改善した例や、注射を打ち続けていても一○年以上も治らなかった膝の痛みがなくなったなど数々の回復の実例があるそうだ。「漢方療法は弁証論治といって、患者一人ひとりのその時の状態をもとにすべての施術を行います。病名で決めつけないでね。一年くらい続けると体力がついて抵抗力・免疫力が高まりカゼもひきにくくなるなど、丈夫な身体を自覚できるようになりますよ」。

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