知的ダイエットのすすめ(3)基礎代謝をあげるポイントは肝臓=おわり
「基礎代謝の低下した症状」と「肝臓機能の低下した症状」はよく似ています。
肝心要といわれる臓器である「肝臓」の働きが鈍ると(こうした状態はいわゆる肝臓病と呼ばれる状態ではなく、血液検査にも肝機能数値の変化はほとんどみられません)、「病気ではないがなかなか体調がすぐれない」といった「本来の健康な状態」からドンドン遠ざかった方向に進みます。
肝臓では身体が必要とする多くの種類の物質を合成していますので、肝臓の働きが鈍ってしまうと身体全体の機能の低下をもたらしてしまうのです。
肝臓を元気にすることができるのはビタミン、ミネラル、アミノ酸といった「栄養素」です。特に「微量栄養素の摂取」は大切な意味を持ちます。
基礎代謝の低いタイプでは、肝臓機能を強化して前述の症状を一つ一つ消していくことが「やせやすい身体を作る」ために欠かせません。
表現を変えるならば、「健康体になればやせやすくなる」ということです。
体脂肪率をチ
ェックしよう
身体に占める脂肪の割合はインピメーターなどで測定され「体脂肪率」で示されます。ダイエットの際のポイントは、「身体に付いている余分な脂肪を減らす」ことですので、体重の減少を追いかけるだけのダイエットは「健康を損ねる」だけでなく、「危険」ですらあります。
ダイエットを実施した結果、体重は減っていても体脂肪率に変化のない場合には、身体の筋肉が消耗されているだけです。こういうダイエットはお勧めできません。すぐに中止して他のダイエット方法でやせることを検討する必要があります。
また、体重は標準体重に近いにもかかわらず、体脂肪率が標準より高い場合(いわゆる「かくれ肥満」と呼ばれるタイプ)には、身体の筋肉の付き具合が少ないため、太りやすく、やせにくい状態に陥っています。
肝臓の機能を強化して基礎代謝を高める工夫をすると同時に「ダンベル体操」などで筋肉を増やす努力をすることが大切です。
ダイエットの際に「体脂肪率を頻繁にチェックする」ことは、ダイエットへの意識を持続させ「ダイエットを成功に導くためのポイント」にもなります。
太らない生活習
慣を身に付ける
ダイエットのために運動をしている人もありますが運動によるカロリー消費量は意外としれています。
毎日の生活の中に、ダイエットに役立つ生活習慣がたくさん隠れていますので、一度あなたの生活をチェックしてみてください。
1、食事はよくかんで食べる
早食いは食べ過ぎにつながります。ひとくち三○回以上かむ習慣を身に付けると、自然と食べる量が少なくなります。
2、夜食はしない
余分なエネルギーは夜間に身体の脂肪となって蓄えられます。夜八時以降の食事は「太るための食事」です。
3、間食をしない
砂糖たっぷりの甘い物や油で揚げたスナック類には特に注意しましょう。
4、コマメに身体を動かす
生活が便利になるのと比例して、身体を動かす機会が減っていきます。サッと立ち上がって動く、できるだけ歩く、ストレッチング体操をする--といった習慣も大切です。
5、シャワーよりもお風呂を
基礎代謝の低下しているタイプの人はとくに身体をよく温めましょう。体力のない人は半身浴を、体力のある人は温冷浴を。
6、毎日体重を計る
ダイエットの実践に体重計は必需品です。五○g、一○○g単位で体重の計れるものが理想的です。体重は毎日、朝晩計りましょう。
7、余分なものは出す
汗、尿、便など余分な排泄物として対外に出すべきものがキチンと出せるような身体作りも忘れないでください。とくに便秘には気をつけて。
(おわり)