飽食の裏側-食の再点検:飽食の時代に断食のすすめ
最近よく耳にする健康法に「絶食」「断食」がある。限られた人たちだけが実行するのではなく、「健康のため」に実行する人が増えているという。一般的には「食べて栄養をつけろ」だが……。飽食の時代のいま「食べない」ことが健康に良いという。
11月22日(日)、東京・日比谷公会堂では「日本綜合医学会」が行われた。「私たちの心身に異変が起きている」をテーマに朝早くから七人の講師が順々に発表を行った。「キレる子供の問題」や「健康と家庭」、「どうすればいい?環境ホルモンとダイオキシン」等々、現在日本が抱えている問題にマッチした内容が次々に発表された。
中でも会場から反応が高かった講演は甲田光男氏の「少食は世界を救う」というテーマ。氏は「青汁健康法」を唱え多くの著書も持つ現役の内科医だ。少食は難病克服の鍵であると同時に無病・長生きの秘訣でもあると説く。少食を実行すると迫り来る食糧難にも対処ができ、さらには体温が上昇するので冬でも暖房の温度が二、三度下げられ、地球温暖化対策にもなるという。
いささか乱暴な発表のように聞いていたが、氏が同行し壇上で紹介した三名の女性を見た時、考えは少しばかり違ってきた。週に一度の青汁だけで健康な八〇歳代の方を筆頭にその食生活ぶりはまさに仙人。仙人食の実体を含め、続きは次回にしよう。