気になる話題:ベリー界の縁の下の力持ち クランベリーのすごい実力
ブルーベリーと同じ北米原産の赤い果実・クランベリーの健康効果が注目されている。
アメリカ開拓史時代、ヨーロッパから渡ってきた入植者たちは、新鮮な食物が不足する冬の間、ドライクランベリーを食べて病気を予防したという。
また、抗生物質が発見される以前、アメリカでは尿路感染症予防にクランベリージュースや潰したクランベリーの果実が使われていた。一九九四年、米国医学協会紙上に発表されたハーバード大学医学部の研究結果によると、年配女性のグループにクランベリージュースを定期的に摂取させたところ、尿中のバクテリアの増加が抑制されたという。
さらに最近、尿路感染症以外にも歯肉炎・心臓病・ガンの予防効果も確認されている。クランベリー特有の真っ赤な色は、いま話題の抗酸化物質・アントシアニンによるもの。さらにクランベリーは、ポリフェノール化合物など健康に有用な植物性成分を豊富に含んでいる。
クランベリーの赤い色は加熱や乾燥にも変色が少なく、加工に向く。しかも比較的安価とあって、ベリーミックスジャムなどとして売られている「ベリー」とは実はクランベリーが主成分なのだ。ベリー界の縁の下の力持ちに、今後ますます注目が集まりそう。
▽(株)AMI=電話03・3663・6608