今、注目の天然健康食品 稀少!固体発酵の「新黒酢」
酢は三〇〇〇年前から全世界で愛用されている調味料。黒い酢は私たちにはなじみがうすいが「黒色食べ物が身体に効く」といって黒豆や胡麻やひじきなどとともに現在注目を浴びている天然健康食品だ。
全般に黒色の酢は従来の酢よりアミノ酸を多く含むといわれるが、とくに横井醸造の『真黒酢』は他の黒酢と比べてもさらにその数値が飛び抜けており、研究者たちを驚かせている。その秘密は独特な製法。
おおむね酢とは、麹で穀物などを液体化しアルコール発酵させ次に酢酸発酵させて作るもの。液体から液体を作る、これは何となく想像しやすい話。
しかし『真黒酢』は湿らせた麹を固体の状態で発酵させる。中国の特定地方に古くから伝わる、世界的にもあまり例を見ないユニークな製法だ。
固体つまりは蒸した米。それがバットにならべられナマ温かい部屋で一年間ねかされるだけで液状になってしまうのだから、どんな魔法のなせる業?
「まるっきり天然の作用です。固体は液体に比べ空気とふれあう表面積が大きい。だから発酵の度合も深くなるんです。しかも、アルコール発酵と酢酸発酵を同時に行いながらじっくりじっくり仕上げていくので、できばえのまろやかさが全然違います」と横井醸造工業(株)横井豊社長。つづけて「この頃では黒酢の効用が広まり、当社でも生産が追いつかないほど。非常に手間ひまがかかるが質にはこだわり続けたい」とも言う。今後はさらに仕込み数を増やし生産を拡大、求めやすく継続的に利用できるようにし、ハイクオリティーでリーズナブルな黒酢づくりを目指している。