究極の逸品ボッサムキムチ、ぜいを尽くした宮廷の華
特別な材料を使い手間をかけて作る晴れの日のためのキムチ「ボッサムキムチ」。具の豪華さと見た目の美しさから王様のキムチともいわれている。一包みずつ丁寧に作るぜいたくなキムチで、正月やお盆(韓国のお盆は10月)などの行事の時に、一家の主婦が心を込めて作る。包みを開くとナツメや松の実・栗などのほか牛肉なども。使う具材は家ごとにバラエティー豊か。栄養価の高い豪華な逸品だ。
ナツメは、韓国では使用頻度の高い食材。生で食べるほか、干したものは煮物や和え物、お菓子にも。また胃腸病や貧血防止などの薬としても古くから使われてきた。
松の実は、韓国では高級品。宮廷料理によく使う。朝鮮五葉松の松傘の中の実のことで、乾燥または煎って皮をむいて食用にする。日本でも洋酒のおつまみにする。昔から不老長寿の薬として珍重されてきたが、美肌効果もある。
【ボッサムキムチの材料】白菜、大根、塩、長ネギ(白い部分)、万能ネギ、ナシ、栗、干ナツメ、松の実、タコ、柿、糸唐辛子、タコ糸、アミの塩辛、イワシのエキス、唐辛子粉(中びき)、ニンニク、おろしショウガ、塩
(出典『絶品キムチ早わかり 呉永錫・柳香姫著』)