ア五輪まであと100日 最大級の栄光/古代オリンピック
オリンピックはゼウスを讃える宗教的な儀式として始まった。しかし、時がたつにつれて宗教的な信仰は薄れ、ついに現在では宗教的意味はなくなった。
そんな中で古代オリンピックの時から受け継がれているものが「勝者の証、オリーブの冠」だ。冠をつくったオリーブの木はゼウスの神殿のうしろにあったと言われる。この木はコティノス・カリステファノス、すなわち「冠のための美しいオリーブ」として知られるようになったという。祭典の前に、両親の健在な少年が黄金の鎌で切るのが習わしであった。
古代オリンピックでは優勝者の冠を作るため、各競技ごとに一本の枝が切られた。しかし、優勝者にすぐには冠は与えられない。ゼウスの神殿の像の前で行われた特別の儀式まで優勝者の証として頭と足にはウールのリボンが結ばれていたという。
(参考文献=ジュディス・スワドリング著「古代オリンピック」=日本放送出版協会)