生活習慣病はヨーグルトで予防!腸内環境を良くすれば健康維持増進はお約束

2001.07.10 71号 7面

身体の健康を考える上で、腸の中の環境問題は重要だ。腸内の環境が悪いと有害菌が増え、腸内の腐敗・汚染が進み、老化促進、病気の原因ともなる。逆に考えると腸の環境を良くしてやれば、飛躍的な健康増進を図ることができるということだ。腸の環境保全にぴったりの食品がヨーグルト。そこで、ヨーグルトの健康増進作用を再確認するとともに、近頃話題の“プロバイオティクス”と健康を意識したプラスαの特徴を持つ健康機能性ヨーグルト商品を3ページにわたって紹介する。

●腸内の環境問題

ヨーグルトは、牛乳を原料に乳酸菌で発酵させたもので、乳酸菌が腸内の環境を良くして、身体の健康を守る素晴らしい効用を持つ。腸内の乳酸菌やビフィズス菌を増やし腸内の環境を良くしてくれるからだ。それでいながら人間は、ヨーグルトをおいしいものとして毎日食べればいいのだから、これほど“おいしい”話はない。

さらに生きた乳酸菌は、(1)腸の運動を活発化させ便秘を改善(2)腸内腐敗の防止で下痢の改善(3)有害菌の増殖抑制・腸内感染抵抗性の増強(4)腸内菌叢の正常化で有用菌を増やす(5)腸内の清浄化(6)免疫機能を高める(がん細胞に対する免疫力増強作用、乳酸菌による発がん抑制、再発抑制)‐と数多くの効果が研究され認められている。「生きた」がポイントで、腸に行く前に胃酸で多くの乳酸菌たちは死んでしまう。最近では、胃酸に強い乳酸菌、ビフィズス菌を使ったヨーグルトが出てきている。

食べ方としては、一日一〇〇グラムで十分。毎日“おいしく”食べることが重要。毎日食べることで腸内細菌のバランスを整え、自然とおなかの調子が良くなり便の出もスムーズになる。

●秘められた機能性

いまはスーパーやコンビニエンスストアなどで様々な種類のヨーグルト製品が並んでいる。けれども、どの商品にどんな機能が秘められているのか、パッケージを見ただけではハッキリと分かりにくい。

プラスαの特徴を持つ商品をピックアップして分かりやすく一覧表にしてみた(表参照)。健康を意識して開発されたもので、しかもおいしく食べられるヨーグルトは、こんなにたくさんある。次のページでは、その中でも、最近発売された注目の商品を紹介しているので自分にぴったりのヨーグルトを見つけてほしい。

●毎日食べる食習慣

いままで見てきた通り、様々な作用を持つヨーグルトが増えてきた。しかし、薬ではなくあくまで食品のため、プラスαの作用を期待はできるが、食べた人すべてが必ず“効く”わけではないことをもう一度確認しておきたい。

とはいっても、ヨーグルトの根幹の整腸作用はゆるぎないもの。今回紹介したプラスαの機能を秘めた商品を知って、店頭で自分に合ったものを見つけることも大切。店頭にその商品がないときは別のヨーグルトを食べるなど柔軟性を持って毎日食べる習慣をつけることが重要だ。

◆乳酸菌とビフィズス菌

乳酸菌は、乳糖やブドウ糖などを分解して大量の乳酸を作り、増殖することで人の健康に有益をもたらすもの。乳酸菌にはいろいろな種類があり、その中の一つがビフィズス菌。強い酸が苦手で酸素があると生きていけない。多くの乳酸菌は、乳酸発酵で乳酸だけを作るがビフィズス菌は乳酸のほかに酢酸も作る。

活躍の場所も違う。乳酸桿菌の場合は小腸で活躍し、ビフィズス菌は大腸で活躍。腸内の悪玉細菌をやっつけ、腸内環境を整える働きは、共通している。

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