漢方ダイアリー:夏の美肌を保つには
●8月10日(月)
暑くてスキンケアも怠りがち。赤みや乾燥など肌トラブルが最近、気になるけれど、どうしたらよいかしら。
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◆身体はほてるのに、肌は乾燥!?
残暑の厳しい季節になりました。夏の疲れが肌にも徐々に出始め、赤みや乾燥などが気になるのではないでしょうか。
日中、外へ出れば強い日差しと高い気温や湿度のせいで、身体には余分な熱や湿がこもりやすくなります。一方、室内では冷房が効いて空気の渇いた状態が続きます。そうすると、身体はほてるのに、肌はエアコンのせいで乾燥が進んでしまう。この状態が続くと肌のバリア機能が低下し、かさつきや炎症、ニキビなどの肌トラブルが起こりやすくなってしまいます。
◆ナスやきゅうりなど夏野菜を
中医学ではスキンケアは、からだの内側と外側の両面からケアすることを基本としています。
暑いこの時期にお勧めの内外ケアは、身体の中にこもっている熱や湿を取り除き、熱を冷ましながら水分を補い保つことです。
残暑の季節に中医学で良く使われる植物には、身体の熱や湿を取り除く金銀花(きんぎんか、スイカズラ)や野菊花、蒲公英(たんぽぽ)、紫花地丁(しかじちょう、ノジスミレ)、龍葵(りゅうき、イヌホオズキ)や五行草(ごぎょうそう、スベリヒユ)などがあり、中国ではハーブティーとして良く飲まれています。また、清熱作用のある紫根(しこん)や苦参(くじん)、保湿作用のある当帰(とうき)や朝鮮人参などはスキンケアに使われています。
食事の面では、身体の熱を冷ましてくれるナスやきゅうり、トマト、レタス、とうがんなどの夏野菜を中心に、豚肉や鶏肉で栄養を補いましょう。食後にはすいかやメロンなど、また、食欲のない朝にはバナナがお勧めです。
◆熱を取りながら保湿する
スキンケアでは、乾燥を防ぐために熱を取りながら、たっぷりと保湿することが重要です。中医学の理論に基づき清熱作用と保湿作用のある植物エキスを配合した「瑞花露(すいかろ)薬用保湿ローション」でローションパックをして、夏の疲れから大切な肌を守りましょう。
○東洋エクササイズ:美肌のためのツボ「耳門(じもん)、聴宮(ちょうきゅう)、聴会(ちょうえ)、迎香(げいこう)、地倉(ちそう)、承漿(しょうしょう)」
十分に洗顔し化粧水とクリームをつけ、中指と人差し指を使ってマッサージをする。最初に迎香から耳門まで、次に地倉から聴宮まで、最後に承漿から聴会まで。手首を使って皮膚の表面を持ち上げるように。9回ずつ。