皮ごとそのまま!冬にはカリフォルニアぶどうを!
「野菜チョコレート」やベジタブルメニューのプロデュースなど、新感覚の野菜の食べ方を発信している野菜ソムリエのCanacoさん。世界中の野菜を食べ歩いているCanacoさんに、カリフォルニアぶどうの新しい魅力と、おいしい食べ方を聞いてみました。
◆手軽においしく、風邪予防とアンチエイジング
ご存じですか? 野菜や果物は、皮と実の間に一番栄養があるんです。野菜ソムリエとして「栄養たっぷりの皮を捨ててしまうなんてもったいない!」と、普段は捨ててしまう部分をおいしくお料理する「エコクッキング」も考案しています。ただ、果物の場合、梨や柿、ぶどうなどは、皮ごと食べるのは、抵抗がある方もいらっしゃいますよね。
国産のものに比べて皮が薄いカリフォルニアぶどうは、栄養素を丸ごと摂取するのにとても適していて、疲労回復や抗酸化作用のあるアントシアニンやポリフェノールが豊富に含まれています。美肌や免疫力アップにも効果が高いビタミンCも含まれているので、これからの季節、風邪の予防にもピッタリな果物です。デリケートでいたみやすい日本のぶどうよりも果肉が強くて日持ちするので、ひとり暮らしやカップルの方が1パック購入しても賞味期限の間に十分食べきることができます。
私が「野菜ソムリエになりたい」と思ったきっかけは、酵素を壊さず身体に取り入れるローフードに注目したからです。サプリメントなどでの栄養素摂取は、限られた種類しか取ることができませんが、ぶどうなら何種類もの栄養素を一度においしく取ることができます。ぜひ毎日でも食べたいですね。
◆米国の家では、大皿に盛って気軽につまんで
カリフォルニアは2回ほど訪れましたが、初めての時はロサンゼルスとオレンジカウンティという街に行きました。2度目はヨセミテ公園へ行き、現地の別荘を借りて10日間ほど滞在しました。
カリフォルニアぶどうの産地、フレズノは、他にも桃、あんずなどいろいろなフルーツの産地としても有名です。日本との栽培方法の違いはハウスを使わないところでしょうか。カリフォルニアのぶどうは、燦々と降り注ぐ太陽の光をたっぷりと受けて育っています。空気がカラッと乾燥していて、昼と夜の寒暖差が大きいので、農薬をほとんど使わなくても甘くておいしいぶどうができるんですね。だから皮もまるごと安心して食べることができちゃうんです。それに、果肉と皮のシャキッとしたみずみずしさが損なわれず日持ちするのも魅力ですね。
アメリカの家庭では、日本の“コタツとみかん”のように(笑)、いつも食卓には大皿盛りのカリフォルニアぶどうが置かれていて、そこを通りかかるたびにひょいとつまんで口にそのまま放り込む、という具合にアメリカ人はとても気軽にぶどうを食べているんですよ。包丁も使わないし、手も汚れないし、ごみも出ないので、滞在中はスーパーでたくさん買って朝食やおやつがわりに食べていました。
◆冬の食卓を飾る、彩り鮮やかな“冬ぶどう”
日本ではぶどうの旬は秋のイメージですが、冬でも楽しめるぶどうがあるんですよ。ちょうどこれからクリスマスを迎えるいまの時期にカリフォルニアから届きます。色合いが寂しくなりがちの冬の食卓も、カリフォルニアぶどうのナチュラルな色合いで楽しい食卓に早変わり! カリフォルニアぶどうからどんどんイマジネーションが膨らみます。
たとえば、クリスマスのデザートの飾りにしたり、レッドグローブをそのまま“赤い手ぶくろ”に見立てて飾りつけに使ったり、半分に切って断面を見えるように飾るのもオシャレです。
お肉やお魚料理の彩りとして添えるとお皿がパーッと華やかになります。赤と緑の色違いをそれぞれ使っても楽しいでしょう。形を生かして、1粒ずつゼリーや煮こごりに入れてもかわいいし、冷凍庫で凍らせればそのままおいしいシャーベットに! シャキッとした食感とさわやかな甘みを生かしておせち料理のなますやおひたし、ゴマあえなどのあえ物に入れる斬新なアイデアもアリです。
美容と健康に効果が高く、そのまま手軽に食べられる、いまが旬のカリフォルニアぶどう。これからどんどん食べていただきたい、お勧めの果物のひとつです!
○Canacoプロフィル
1982年、東京生まれ。大学在学中にジュニアベジタブル&フルーツマイスター(日本ベジタブル&フルーツマイスター協会)の資格を取得。「野菜の魅力をより多くの人に伝えたい」と野菜を使った食料加工品・菓子などの商品開発に関わり活躍中。
◆カリフォルニアぶどうとフルーツのゼリー
〈材料〉ゼリー型約6~8個分
・カリフォルニアぶどう(種なし 半分に切ったもの)……約300g
・いちご、ラズベリー、ブラックベリーなど……約360g
・水……200cc
・ゼラチン……30g
・砂糖……大さじ2
・グレープサイダーまたは普通のサイダー……700cc
〈作り方〉
(1)冷蔵庫に冷やしておいた果物をボウルで合わせ、ゼリー型に詰めておく。
(2)鍋に水を入れてゼラチンを振り入れて2~3分ふやかし、弱火にかけてゼラチンが溶けるまでまぜる。
(3)砂糖を(2)に入れ、溶けたら火から下ろして常温で冷ます。
(4)冷えたサイダーに(3)を入れてよくまぜる。
(5)(4)を(1)にゆっくりと流し入れて、冷蔵庫で冷やし固める。
カリフォルニアでは、18世紀初めからぶどうの栽培が始まり、今日全米に流通しているぶどうの98%がカリフォルニアで生産されています。
カリフォルアぶどう協会HP http://www.tablegrape.com/