ヘルシートーク:元オリンピック競泳メダリスト イアン・ソープさん

2011.01.10 186号 05面

 オリンピックで数多くのメダルを獲得し、水泳界に輝かしい功績を残したオーストラリアの元競泳選手、イアン・ソープさんが、タスマニア産さくらんぼPRのため、このほど来日。さくらんぼの魅力やヘルシーな食生活について、お話を聞いてみました。

 ◆冬はタスマニア産さくらんぼをどうぞ!

 4年前に現役を引退してからは、チャリティ活動やスポーツキャスターをしたり、オーストラリアの観光親善大使として各国を飛び回っています。今回、日本にやって来たのは、タスマニア産のさくらんぼについて、みなさんに知っていただくためです。

 タスマニアはオーストラリア本土の南東にある小さな島。僕も何度か行ったことがありますが、手つかずの大自然が残っている、本当に美しいところです。

 実は、この島の果樹園では、日本の高級さくらんぼ品種である佐藤錦が栽培されているんですよ。気候は温暖で水も空気もきれい、太陽がたっぷり降り注ぐタスマニアで育ったさくらんぼは、甘くて食感もプリプリ。“樹になるルビー”と呼ばれるほど鮮やかな赤色が特徴で、味は濃厚で滋味にあふれています。

 日本のさくらんぼの旬は初夏だと思いますが、南半球のタスマニアは季節が逆なので、いまがまさに旬。イオングループの約300店舗では、このタスマニア産さくらんぼが販売されていますので、日本のみなさんにはぜひ一年に二度、新鮮でおいしいさくらんぼを楽しんでいただきたいと思います。

 佐藤錦は残念ながら昨年12月末で終わってしまいましたが、ダークチェリーは2月まで販売中。“冬のさくらんぼ”を楽しんでください!

 ◆選手時代から栄養については一家言あり

 今も泳いでるかって? もちろんです。実は今朝も滞在先のホテルにあるプールでひと泳ぎしてきました。ストレスを感じた時や疲れた時、泳ぐと生き返った気持ちになります。やっぱり水の中にいるとリラックスできますね。もっとも、世界一のスピードを要求された現役時代はリラックスどころではなくて、毎日厳しいトレーニングを積みましたけど。

 なぜ、あんなに速かったのかとよく聞かれますが、トレーニングだけでなく、栄養摂取にも気を配っていたからだと思っています。

 栄養豊富なフレッシュフルーツは昔から大好き。朝食に、シリアルとミックスしたりしてたくさん食べます。中でもさくらんぼは、旬のシーズンになると毎日欠かさず食べるほどの大好物。なにしろ、“スーパーフルーツ”と呼ばれるほど健康効果の高い成分をたくさん含んでいるんですから。

 たとえば、あの赤い色の素であるアントシアニンはフラボノイドの一種で、さまざまな疾患の抑制やアンチエイジングに効く抗酸化物質なんですよ。ただおいしいだけのフルーツじゃないと分かると、ますます熱心に食べるようになりますよね(笑)。健康のためにも、さくらんぼはおすすめです!

 ◆今度、料理本を出版します

 野菜もよく食べます。一番好きなのは、パースニップかな。日本ではなじみがありませんか?

 白いにんじんのような根菜です。味は淡白で、ほんのりした甘みと苦みがあります。煮崩れしないので、ポトフやシチューなど煮込み料理にぴったり。マッシュして肉料理の付け合わせに使うのもいいですね。

 自分で料理をするのかって? 僕は今度、オーストラリアで料理本を出すんです。元アスリートならではの、ヘルシーなレシピをいろいろ紹介しています。みそなど、日本の調味料を使った和食も紹介しているんですよ。

 レシピだけでなく、食に対するフィロソフィー(哲学)も書きました。こういうところが身体にいいとか、こうすれば早く作れるといったアドバイスもね。身体にいい食生活はとても大切だから、これからもいろいろと提案していきたいと思っています。

 ●プロフィル

 1982年オーストラリア・シドニー生まれ。15歳でオーストラリア水泳男子代表となり、2006年の現役引退までに22の世界新記録を更新。オリンピック2大会で合計金メダル5個、銀メダル2個、銅メダル1個を獲得。現役引退後はチャリティ、オーストラリア観光親善大使、地元テレビ局のスポーツキャスターなど、さまざまな活動に取り組んでいる。

 ●さくらんぼには抗酸化物質が豊富

 抗酸化物質とは、フリーラジカルから受ける細胞へのダメージを防ぐ物質のこと。

 さくらんぼには、その抗酸化物質であるアントシアニンが100g中に30~40mg含まれる。

 さらに、ベータカロテンやビタミンC・E、カリウム、マグネシウム、鉄分、葉酸、繊維質も含む。

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