漢方スローライフ 季節と一緒にいい加減(159)夏至 ミッドサマーをお祝いしましょう

2023.06.01 335号 08面
トマトの黒酢和え

トマトの黒酢和え

トマト

トマト

 ●24節気 夏至(6月21日~7月7日頃)

 今年の夏至は6月21日。1年で最もお昼の時間が長くなる日です。

 日本の農家では田植えの時期と重なって忙しいためか、特に大きなお祭りなどは行われませんが、関東では新小麦でお餅をつくって神様に供える、静岡では冬瓜、大阪近郊ではタコを食すなど、豊作や健康を願う風習が残っています。

 四季の変化がはっきりしていない海外の国でも、夏至は特別。スウェーデンやフィンランドではミッドサマーと呼ぶ夏至祭があり、クリスマスと並んで華やかにお祝いします。真夜中まで踊ったり飲んだりして、白夜の夜を楽しむのです。1年を通じて日照時間の少ない北欧の国々では、一晩中日が暮れないことはとても大切なことなのでしょうね。

 太陽の光は健康の元。農産物はその恵みのたまものです。

 ●ごうんろっきで気象うらない

 五運六気・2023年(癸卯年)

 三運の客運が金不及となって火気が相対的に強くなり例年より暑さが増しそうです。

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 五運は、5惑星「木(風)・火(暑、熱)・土(湿気)・金(乾燥)・水(寒)」をなぞらえた天の気。六気は、地球の地の気である「風・寒・暑・湿・燥・火」。この組み合わせで24節気ごとに巡ってくる気象と、それが私たちの身体に及ぼす影響を予想するのが「五運六気」。

 ◆トマトの黒酢和え

 暑さに負けない身体をつくり、老化を防止!

 エネルギー123kcal たんぱく質5.6g 塩分0.8g(1人分)

 〈材料・2人分〉

 ・トマト……1個

 ・キウイ……1個

 ・豚肉(薄切り)……50g

 ・黒酢……大さじ1

 ・酒……大さじ1/2

 ・塩、こしょう……少々

 〈作り方〉

 (1)トマトとキウイはくし型に切る。

 (2)黒酢と酒を合わせた中にゆでた豚肉を入れ、味をしみこませる。

 (3)(1)のトマトとキウイ、(2)の豚肉を合わせ、塩・こしょうで味を調える。

 ●トマト Tomato

 【栄養学】トマトのリコピンには、老化の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用が、ビタミンEの100倍、β-カロテンの2倍もあり、注目されています。

 【薬膳学】陽気が盛んになる時期、トマトは水分が多く、身体やのどを潤してくれます。食欲不振の時には消化も助けます。

 東京栄養士薬膳研究会管理栄養士・国際薬膳師 中島和枝(レシピも)

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