トマト愛がたっぷり!ナポリのおいしいトマト料理たち
イタリアのトマトのふるさと、ナポリ。ここで生まれたトマト料理がイタリア全土に、そして世界へ広まりました。ナポリ近郊はいまも、おいしいトマトの産地。広大な畑に育つトマトからホールトマト缶をはじめとする高品質なトマト保存食品がつくられています。ナポリと近郊のレストランで味わった、おいしいトマト料理をご紹介します。
料理研究家・貝谷郁子(レシピも)
●文句ないおいしさトマトソースパスタ
チーズ、野菜・魚……どれもおいしいナポリのトマトソースパスタ。メダイの身を加え、オリーブやケイパーをアクセントにしたトマトソースのパスタは、強すぎない魚の味がトマトと合わさって、とても美味でした。
●ナポリの名物小タコのトマト煮
「小タコのトマト煮」は、ナポリの海沿いでは名物にしている店も多い料理。オリーブオイルでタコを炒め、白ワインを入れた後に、トマト缶を加えます。タコをやわらかく仕上げるために、時間をかけてじっくり煮込みます。写真は、ナポリ湾の海の幸を使った料理が自慢の、La Cantinella(ラ・カンティネッラ)にて。日本でつくるには、普通に売っているボイルのタコを小さめのぶつ切りにするのがおすすめ。食べやすくなり、トマトの味もよくしみます。
●トマトとチーズの力でなすがご馳走に!
「なすのパルミジャーノ風」は、ナポリの伝統料理。揚げたなす、煮込んだトマトソース、パルミジャーノチーズなどを重ねてオーブンで焼いた一品です。写真は、ナポリ風バッカラ(干し塩タラ)料理の専門店Baccalaria(バッカラリア)の特製料理で、干しタラの風味が効いていました。
●海の幸のトマトリゾットは具をきざんで風味UP
ナポリ湾をのぞみ、眺めも最高、ミシュランの星を持つレストランPalazzo Petrucci(パラッツォペトルッチ)の一品です。パスタを別にゆでて加えることでトマトの赤が鮮やかなままキープされていて、目にも美味な一品でした。リゾットでもパスタでも、タコ、イカ、エビなど海の幸は派手に姿のままではなく、小さめにきざむことでなじみ、風味を最大限出してくれます。きざむのがおすすめ。
◆ツナのトマトソースパスタ
ナポリで食べた魚のトマトソースパスタをイメージして、手軽にツナ缶で♪
〈材料・2人分〉
・にんにく……1/2片
・ツナ缶……1缶(約80g)
・ブラックオリーブ……10個程度(輪切りでもOK)
・ケイパー……大さじ1
・トマト水煮(ホール)……300g
・白ワイン(料理用ワイン)……大さじ2
・塩……小さじ1弱
・オリーブオイル……小さじ2
・パスタ……180g
※ケイパーとオリーブを使わない場合は、にんにくを1片に。
〈作り方〉
(1)にんにくはみじん切り、ツナ缶はザルにあけて油を切っておく。ケイパーとオリーブは水洗いして水を切り、粗くきざんでおく。
(2)フライパンにオリーブオイルと(1)のにんにくを入れて火にかける。にんにくの香りが立ちはじめたらツナ、オリーブ、ケイパーを加えてざっと混ぜて炒める。
(3)ワインを加えて蒸発させ、トマト水煮と塩を加える。フタをして7、8分するとトマトがやわらかくなるので、木べらなどでかたまりをくずし、さらに5分ほど煮込む。この間にパスタをゆでておく。
(4)パスタをゆであげたら水気を切り、(3)にあえて盛りつける。
今回のナポリと近郊のレストラン取材は、「レッドゴールドフロムヨーロッパ」の情報から。「レッドゴールドフロムヨーロッパ」は、EUの経済協力のもと、イタリア野菜保存食品産業協会(ANICAV)が、高品質なトマト保存食品を奨励する国際プロジェクト。
100%EU・イタリア産トマトをパッケージした優れた栄養分とおいしさを発信しています。