ほっとコーヒータイム(106)ほろ苦の魔法性
コーヒーの味は、よく「ほろ苦い」と表現されます。この「ほろ」という2文字は魔法のようなニュアンスのある言葉です。例えば、「苦い味」「苦い思い出」と言えば顔をしかめたくなりますが、「ほろ苦い味」「ほろ苦い思い出」と言うと甘美な響きが含まれます。「ほろ酔い」も「酔い」とは意味合いが異なり、気分の良さなどがイメージされます。
辞書によると「ほろ」の意味は、「少し」「やや」。古い書物には、「ほろり」「ほろほろ」と、涙などの液体が少量落ちる様を表す語として登場し、転じて「少し」の意味となったと考えられています。
一方、「ほろ」に似た言葉に「ほの」があります。「ほの甘い」や「ほの白い」など、こちらも「わずかに」「少し」という意味で使われますが、「ほろ」と「ほの」には大きな違いがあります。「ほろ」の場合、単なる「少し」ではなく、「いい加減」といった意味合いも含まれるのです。
「苦い」や「酔い」は、ともすれば人間にとって不快や不調をもたらすものになりますが、そこに「ほろ」がつくと、快適の域、心地良い加減となり、苦味もうま味に変わるのです。
心地良さの感じ方には個人差がありますが、コーヒーは世界の多くの人が快いと感じる味であり、まさに日本語の「ほろ苦い」は、その味を表現する絶妙な言葉といえます。
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