アサヒグループ食品、介護食に関する意識調査 7割が「介護用レトルト」知らない

総合 統計・分析 2019.11.15 11971号 06面
アサヒグループ食品のバランス献立・すき焼き

アサヒグループ食品のバランス献立・すき焼き

アサヒグループ食品は、11月11日の「介護の日」に合わせ、全国の40~70代の同居家族に要介護認定者がいる531人を対象に「介護食」に関する意識調査を実施した。「介護用レトルト食品」の利用者は約2割にとどまり、約7割が存在を知らないことが分かった。一方、購入経験者の約7割が継続購入しており、利用意向も16年から増加傾向にあるという。

厚生労働省の発表では、1月時点での要介護(要支援)認定者数は、656万人に上り、09年1月との比較で1.4倍と急増している。また、「入浴・洗身」「日中の排泄」「食事の準備」3項目が仕事と介護を両立していく上で、困難と感じている要素であることも分かっている。こうした状況を受け同社は、介護全体の実態や意識の変化を把握し将来に生かすため、16年から介護にまつわる定点調査を実施。さらに、「やわらかさ」「食べやすさ」に配慮し、おいしさにこだわった介護食「バランス献立」シリーズを展開。バランスの良い献立作りをサポートし、保存に便利で常温保存で開けてすぐ食べられる35アイテムを揃える。

介護用レトルト食品は、食事の栄養を補い、介護する人の食事の準備という負担を軽減できることから、市場は年々拡大している。今後も、同社は、介護用レトルト食品のさらなる普及を目指し、介護に関わる人をサポートできる商品開発に取り組む。

今回の調査では、介護食・調理に対する意識として最も高いのは要介護者へ「食事を楽しんでほしい」。加工食品の利用率は約8割に上るが、介護用レトルト食品の利用者は約2割にとどまる。約7割が介護用レトルト食品の存在を知らない状況。購入経験者の中で継続購入している人は7割以上。介護用レトルト食品をうまく活用していきたいと考えている人は16年から増加傾向–にあることが分かった。(青柳英明)

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