グルメストーリーが2月、食品安全マネジメントシステムであるISO22000：2018を取得した。コンサルタントの湊屋総研が提唱する超小型ISO22000の理論を取り入れたことで、より実践的な認証を短期間で取得した点が注目だ。認証範囲の一つに高齢化社会が進む中で、より役割が重要になるミキサー食品が含まれるが、グルメストーリーではスローガンに「世界中をおいしく、笑顔に！」を掲げており、さらに認証取得で安全を付加し、摂食嚥下が困難な高齢者のQOL向上を目指した。そのための第一歩が今回の認証取得であり、今後もPDCAを着実に実践することで、さらなる高みを目指していくと思われる。

　同社の認証範囲はソース食品、ミキサー食品の設計・製造。もともとOEM製品製造を手掛けていた関係で頻繁に二者監査を受けていたため、衛生管理の基本を作ろうとしていた。さらに今回は、より効率的・確実で、顧客が見ても納得できるマネジメントシステム（MS）構築を目指した。

　超小型ISO22000は「安全」というキーワードを認証の要求事項に照らし合わせながら組織が目指すゴールに回り道をせずに着実に到達し、その後の運用もしやすいMSを構築するための道標。同社の認証取得は、この道標に従ってより効果的な認証を取得した同社の今後の成長に注目していきたい。（木下猛統）