和風カップ麺、汁なし・冷し提案 盛夏期の新定番に

小麦加工 ニュース 2020.06.24 12069号 01面
メジャーブランドからの“冷し”提案は話題となりそうだ

メジャーブランドからの“冷し”提案は話題となりそうだ

うどんやそばといった和風カップ麺市場は夏場の販売減に向け“汁なし・冷し”提案を行い、需要の底上げを目指す。盛夏期を前に、日清食品が「日清のどん兵衛」で、東洋水産が「赤いきつねうどん」「緑のたぬき天そば」の和風麺シリーズの中から、「汁なし」「冷し」商品を投入している。2社とも、汁なし・冷しタイプを新たな夏の定番商品へと育成していく考えだ。(久保喜寛)

和風の汁なしは、湯切りものとして焼うどんなど、これまでも展開されていたが、“冷し”については昨年、東洋水産が発売した「マルちゃん 冷しぶっかけたぬきそば」が、湯切りカップ麺タイプの冷やしそばの先駆けとなった。盛夏期を狙って投入するも昨夏は冷夏だったため、商品の特徴が生かせなかった。

昨年の展開を踏まえ、東洋水産は今シーズンも「マルちゃん 冷しぶっかけたぬきそば」を6月8日に投入。今年は、そばと合わせて「マルちゃん 冷しぶっかけうどん」を追加した。「赤いきつねうどん」「緑のたぬき天そば」を中心とした和風どんぶりカップ麺シリーズから、そばとうどんの2品体制で“冷し”を押し出している。

22日には、日清食品が「日清の汁なしどん兵衛 冷しぶっかけうどん」を新発売した。同品は、「どん兵衛」史上初の“冷しうどん”として展開している。

2社の商品とも初動は順調のようで、気温が上がってくる7月以降での販売増に期待がかかる。冷やしタイプの調理は、湯切りしたあと冷水で冷やすという工程が加わっているため、既存の湯切りカップ麺と比べて手間はかかるものの、冷たい麺が楽しめることは従来のカップ麺とは違った味わいを提供できる。猛暑などで食欲が落ちる時期に、冷たくさっぱりした味わいを提案することで、夏の即席麺需要のすそ野を広げていく。

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