日本アクセス・味の素社・常陸屋本舗、3社共同で「まる麸」開発 栄養価・簡便性に注目

農産加工 ニュース 2021.08.02 12270号 01面
3社共同で開発した「まる麸」。和食に限らず幅広いメニューを訴求し麩の利用拡大を狙う

3社共同で開発した「まる麸」。和食に限らず幅広いメニューを訴求し麩の利用拡大を狙う

まる麸のオニオングラタンスープ

まる麸のオニオングラタンスープ

 健康志向の高まりや持続可能な食糧供給の観点から、植物由来の食品が注目されている。乾物の中でも麩は小麦粉に含まれているグルテンとよばれる植物性タンパク質を利用した食品で、近年は健康食としても認知されている。日本アクセスと味の素社、常陸屋本舗の3社は今春「まる麸」を共同開発し、日本アクセスの留め型として発売した。麩は高タンパク・低糖質の優れた特徴を持つものの、味噌汁の具以外に使い方が普及していない点に着目。和洋中さまざまなメニューを訴求することで、新たな需要を掘り起こしたい考えだ。(三井伶子)

 日本アクセスが主催する「アクセス乾物乾麺市場開発研究会」(AK研)を通じて、味の素社から日本アクセスへ声掛けがあったことが共同開発のきっかけとなった。日本アクセスでも麩の高タンパク・低糖質の特徴に注目しており、麩の特性でもあるうまみ、味を吸収することが「Cook Do」をはじめ、味の素社製品と親和性があると考えた。麩はどんな食材とも合わせやすく、乾物の中では簡便性に優れ使い勝手の良い点も選定のポイントになった。

 「まる麸」は一般的な麩と比べて大きく厚みがあり、味含みが良く食べ応えもある。麩を具材にしたレシピは味の素社が作成。味噌汁など定番メニューのほか、チーズを載せたオニオングラタンスープや麻婆豆腐といった洋風・中華メニューも充実させた。商品パッケージには2次元コードを掲載し、まる麸を使ったアレンジメニューを紹介。「メニュー提案によって消費者の食生活に麩が少しずつでも根付いてくれれば」(常陸屋本舗)と期待する。

 麩は乾物ならではの保存性や栄養価に優れた食品であり、日本各地にはさまざまな色、形の麩がある。「これまでは地域で食べられてきたものがTVなどに取り上げられ話題になることがあったが、これからは栄養価などの優位性を発信することで市場を広げられる」(日本アクセス)と考える。

 昨年はコロナ禍による内食需要の拡大で乾物の消費が増加し、麩も市場が伸長傾向にある。栄養価や簡便性といった優位性の訴求やレシピ提案を継続することで、これまで麩を利用したことのない層への広がりが期待される。

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