#元気いただきますプロジェクトNEWS:伊藤園 茶生産者の支援図る

飲料 特集 2020.11.16 12147号 14面
「お茶を入れる市場」拡大により、生産者の支援や茶業界全体の活性化につなげる

「お茶を入れる市場」拡大により、生産者の支援や茶業界全体の活性化につなげる

茶生産者を支援するネットショップを展開するコミュニティーメディア「CHAGOCORO」

茶生産者を支援するネットショップを展開するコミュニティーメディア「CHAGOCORO」

 ◇インターネット販売推進事業=伊藤園

 ●消費者に新ネットショップ

 伊藤園は、リーフ茶の消費・認知拡大を茶生産者の支援につなげるため、同社のコミュニティーメディア「CHAGOCORO」内で7月から新たなネットショップを展開している。同ショップでは、生産者が丹精込めて作り上げた国産リーフ茶を、同業他社製品含め、送料無料で購入できる。「CHAGOCORO」は茶の生産者と消費者をつなぎ、茶業界全体が“元気になる”ように取り組んでいく。

 同社の取組みの背景には近年、茶生産者の高齢化などを理由に茶農家や茶栽培面積などが減少を続ける現状がある。そのような苦境下で、さらにコロナ禍による影響を受けた生産者を支援するため、同社は農林水産省が展開する「#元気いただきますプロジェクト」に参画している。

 「CHAGOCORO」は、お茶を通じた出会いと文化を発信するコミュニティーメディアとして、茶農家やカフェ・レストランオーナー、アーティストなどの「お茶との関わり」「お茶へのこだわり」などを紹介するストーリーや、作家・吉本ばなな氏の「お茶との想い出」をテーマとしたエッセーなどを紹介している。PETボトルなど、外でお茶を飲むことに慣れ親しんでいる10~30代を主なターゲットに、ただ飲むだけではない“お茶がある日常”や“お茶を入れる楽しさ”などを発信し、お茶への興味・関心を高めるきっかけになれるように取り組んでいる。

 水野恵輔デジタルコミュニケーション室長は、「茶生産者にとって、一番重要な『新茶』の時期にコロナ禍の影響を受けてしまった。お茶のリーディングカンパニーとして、事業の根幹と言える国産農産物のお茶の消費を高めていくことが『茶業界』全体を元気にし、活性化することにもつながると考えている。そのためにも、『CHAGOCORO』は、特に“お茶を入れる”ことを“新しいもの”として受け止めてもらえる可能性がある若年層に向けて、格好良い飲用スタイルや興味深いストーリーなどを伝えながら、お茶に触れる入り口としての役割を狙っている。

 サイト内ショップでは、個性豊かなパッケージの茶葉やミニマルでクールなデザインの茶器なども購入できることが大きな特徴となり、ユーザーから多くの関心を獲得し、売上げも好調に推移している。若年層を中心にお茶への興味や関心が高まり、『お茶をいれる市場』が拡大することで、生産者から消費者まで、お茶に関わるさまざまな人同士の絆が強くなり、生産者の助けとなり、茶業界全体の活性化にもつながると考えている」と意気込みを語った。(本吉卓也)

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら

書籍紹介