全清飲、葛飾区と「ボトルtoボトル」推進連携 循環型社会目指す

飲料 ニュース 2021.03.26 12205号 03面
米女太一会長(左)と青木克徳葛飾区長

米女太一会長(左)と青木克徳葛飾区長

 全国清涼飲料連合会(全清飲)は東京都の葛飾区と協定を締結し、「ボトルtoボトル」(食品用の使用済みPETボトルを原料化/リサイクルし、新たな食品用PETボトルに再利用すること)推進において、連携し取り組む。区市町村の基礎自治体との「ボトルtoボトル」推進による連携取組みは全国初となる。今回の協定締結で両者が連携し、循環型社会の形成や脱炭素社会の実現を目指す。

 全清飲と葛飾区は「ボトルtoボトル」の協働取組みとして、区民などの消費者に向け、適正な分別方法や排出方法を啓発しながら、多様な回収機会を提供していく。“PETボトルを製品として販売する飲料業界”の全清飲は会員に対して葛飾区との連携および協力事項を情報提供し、「ボトルtoボトル」を推進する。区民などから“使用済みPETボトルを集める”葛飾区は区内の集積所のPETボトルを適正処理することで、「ボトルtoボトル」を推進していく。これら各自の役割を生かして「全清飲」「葛飾区」「区民(消費者)」による「ボトルtoボトル」の循環を促進していく。

 17日にかつしかシンフォニーヒルズで開催した締結式で、米女太一全清飲会長は「清涼飲料業界は『ボトルtoボトル』というPETボトルの水平リサイクルを推進している。同リサイクル活用により、将来に向け、何度も有効利用できる可能性があるため、新たな資源を使わずに新しい価値を生みだすという有効性が見込まれる。『ボトルtoボトル』には、四つのポイントがある。(1)集める(回収する)(2)(リサイクラーなどが)作る(3)使う(飲料業界による製品化)(4)(消費者に)伝える–の4点が大切。今回の連携では、特に(1)集める(4)伝える、に関する取組みを促進していきたい」と語った。

 青木克徳葛飾区長は「葛飾区ではリサイクルについて積極的に推進してきた。“2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す”『ゼロエミッションかつしか宣言』以降、地球環境を守ろうという区民の意識も高まっている。さらなるゴミの分別への対応などリサイクルの活性化につなげ、区民と一緒に地球環境を守る、CO2を削減していくなどに結び付けていきたい。今回の協定締結が全国に広がっていくことを期待している」とした。(本吉卓也)

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