キリンホールディングス、「プラズマ乳酸菌」拡大へ コラボ展開、設備増強

ラインアップを拡充する「プラズマ乳酸菌」製品群

ラインアップを拡充する「プラズマ乳酸菌」製品群

磯崎功典社長

磯崎功典社長

 キリンホールディングス(HD)はヘルスサイエンス事業において、「免疫機能」を重点領域の一つとして取り組む。ウィズコロナによる環境変化などから、消費者の「免疫」への興味関心が高まる中、「免疫ケアのベストソリューションは『プラズマ乳酸菌』」とし、独自素材の「プラズマ乳酸菌」の浸透拡大に注力する。今秋、「iMUSE(イミューズ)」など既存商品の刷新や外部パートナー企業3社との「プラズマ乳酸菌」を使用したコラボレーション商品を新たにゼリーやグミ、チョコレートなどで展開する。これによって「プラズマ乳酸菌」を配合した機能性表示食品のアイテム数は、計22商品と拡充し、ユーザーとの接点拡大を目指す。加えて需要増加に対応するため、乳酸菌原料を製造する拠点「iMUSE(イミューズ)ヘルスサイエンスファクトリー」(埼玉県狭山市)の製造設備を増設する。

 今回、「プラズマ乳酸菌」を使用した外部パートナー企業とのコラボレーション商品としては初めてとなる、免疫機能での機能性表示食品を年内に合計5商品発売する。オリヒロプランデュ社からの「オリヒロ ぷるんと蒟蒻ゼリー パウチ プラズマ乳酸菌(巨峰味)」を6日から、カンロ社からの「ピュレグミiMUSE プラズマ乳酸菌」を10月4日から、森永製菓からは11月30日に「免疫ケア プラズマ乳酸菌ココア」「免疫ケア プラズマ乳酸菌チョコレート」「inのど飴〈りんご味〉」を投入する。キリングループが展開する「iMUSE」ブランドなどの飲料やヨーグルト、サプリメントに加え、ゼリーやグミなど新たなラインアップ拡充により、キリングループだけでは獲得しきれないユーザーとのタッチポイントの拡大を目指す。

 なお、「プラズマ乳酸菌」入り商品は、消費者の「免疫ケア」に対する興味や関心の高まりから、21年1~8月累計販売金額が前年比約6割増となるなど、好調に推移している。

 磯崎功典社長は、9日に開催した事業戦略発表会で「『プラズマ乳酸菌』は『免疫ケア』のベストソリューションと確信している。多くの人の健康で幸せな毎日に貢献を目指す。同事業の好調や海外など今後の市場拡大などを見込み、約9億円を投じ『プラズマ乳酸菌』の菌体製造設備を増設する。増設設備の稼働は23年を予定し、同年の『プラズマ乳酸菌』菌体の年間生産能力は、現行の約2倍となる約28tへと拡大を予定する。27年には『プラズマ乳酸菌』事業全体で売上げ500億円、事業利益20%を目指す」と語った。

 また、外部パートナーとの連携について佐野環執行役員ヘルスサイエンス事業部長は「外部パートナー各社の強みを活用するため、タッグを組んだ。タモリさんが『免疫ケア』アンバサダーに就任するなど、さらに多くの人へアプローチを図っていきたい」としている。(本吉卓也)

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