似たモノ商品徹底比較:サンショウフレーバーの菓子 独特の爽やかな香りが好評
コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。
◆類似点・相違点のポイント
花椒(ホアジャオ)をはじめとしたシビ辛ブームは根強く続いているが、菓子市場にサンショウフレーバーの新製品も目立つ。サンショウといえば、ウナギなど和食のアクセントという印象が強いが、スイーツなどとの組み合わせも注目されている。今回は〈サンショウフレーバーの菓子〉を徹底比較。多くは期間限定発売だった。
試食前は「クリスピーピスタチオ〈ソルト&山椒味〉」(ブルボン)に注目が集まった。ピスタチオとサンショウの意外な組み合わせに興味がそそられたようだ。次点の「堅あげポテト匠味〈ぶどう山椒味〉」(カルビー)は、ファンの多い「堅あげ」シリーズの新フレーバーに期待を持ったもよう。
試食後は「バンザイ山椒〈山椒マシマシ〉」(岩塚製菓)が“マシマシ”ならではのガツンとしたサンショウの味わいと、食べやすい小粒・個包装が好評。「技のこだ割り〈ぶどう山椒味〉」(亀田製菓)は、濃い醤油の味わいと、後から香るサンショウのバランスのよさが評価された。「クリスピーピスタチオ〈ソルト&山椒味〉」は、意外な組み合わせがお互いのよさを引き出しているという意見があり、「堅あげポテト匠味〈ぶどう山椒味〉」は、人気の味わい・食感に、上品に組み合わされたブドウサンショウが評価された。
アンケートでは、サンショウフレーバーの菓子を食べたことない人が9割という結果。「売っているのを知らない」「菓子には合わないと思っていた」という声が占めたが、試食後は新たなフレーバーに好意的な声が多い。独特の爽やかな香りと後を引かない辛みから、辛いものが苦手で敬遠していた人も楽しめたといい、新たな体験ができたようだ。数ある菓子製品の中から、あえてサンショウ味を選びたくなるような、市場形成への施策がまずは必要か。
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詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。同誌では、新製品開発に役立つ情報やヒント、市場動向など多数の記事を掲載しています。
▽専用HP=「食@新製品」http://foodsnews.com/
●岩塚製菓「バンザイ山椒〈山椒マシマシ〉」
▽発売日=21年10月11日、全国▽価格/内容=260円(税込み)/80g袋(8個)▽商品特徴=米菓。「バンザイ山椒」シリーズ。枝豆ペーストを練り込んだ生地を、激辛サンショウ風味シーズニングで味付けした。従来品と比べ、サンショウを50%増量。期間限定品。
●亀田製菓「技のこだ割り〈ぶどう山椒味〉」
▽発売日=21年8月30日、全国▽価格/内容=130円(税別)/45g袋▽商品特徴=米菓。「技のこだ割り」シリーズ。和歌山県と共同開発。和歌山産ブドウサンショウの爽やかな辛みが、濃厚な醤油の味わいにマッチ。期間限定品。
●カルビー「堅あげポテト匠味〈ぶどう山椒味〉」
▽発売日=21年10月4日、全国CVS▽価格/内容=190円(税別)/70g袋▽商品特徴=スナック菓子。「堅あげポテト匠味」シリーズ。和歌山産ブドウサンショウ100%使用。かむほどに素材の風味が感じられる上品な味わい。澄んだ辛みが楽しめる。期間限定品。
●ブルボン「クリスピーピスタチオ〈ソルト&山椒味〉」
▽発売日=21年7月20日、全国▽価格/内容=OP/22gチャック付き袋▽商品特徴=豆菓子。新「クリスピーナッツ」シリーズ。風味豊かなピスタチオに、つまみに好適なクリスピーな食感の衣をかけた。爽やかなサンショウの風味を合わせた、癖になるおいしさ。