アイスクリーム市場規模、過去最高を更新 SNS活用が奏功

 日本アイスクリーム協会が20日に発表した2021年度(21年4月~22年3月)の「アイスクリーム類及び氷菓」販売実績は、メーカー出荷ベースで前年比1.2%増の5258億円となり、過去最高市場規模を更新した。新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、天候要因や家庭内需要が高水準で続いていることを背景に、各社は消費者行動の変化に対応した付加価値の高い新商品投入。ここ数年強めてきているSNSを活用した新たなマーケティング展開などが功を奏したもようだ。(小澤弘教)

 21年度は西日本を中心とした例年より大幅に早い梅雨入り、8月中旬の低温、本州を中心に降水量の多かった9月、例年より温暖だった10、11月と、天候に大きな波のあった1年だった。ただし、7月は3年ぶりに訪れた「普通の夏」となり、コロナ禍で人の動きが少ないながらも販売が爆発。下期も平均気温が北・西日本で高く、日照時間も全国的に多くなったことで、売上げにプラス作用となった。

 種類別販売金額では、アイスクリームが前年比7.8%増、アイスミルクが同2.6%増と伸長。ラクトアイスは同4.0%減、氷菓は同1.3%減となった。販売物量はすべての種類で増加し、前年を4.3%上回って90万klを突破。リッター単価(円/L)は3.0%のダウンとなったが、出荷基準を見直した企業があるため、マイナス8円ほど影響した。

 形態別販売金額では、業務用が20年度の同29%減から、21年度は同20.1%増と回復傾向を示した。スティックが同16.2%増、紙カップが同3.0%増と続く。マルチパックは前年を確保した。販売物量ではモナカが10年以上連続して伸長してきたが、同1.2%減少した。

 市場規模は拡大基調が続いているが、業務用は19年度比では前年比15%減にとどまっており、依然として厳しい状況が続くことから、いかに活性化を図るかが今後の検討課題。また、アイスクリーム業界は天候要因の占めるウエートが大きいといわれ、22年はおおむね平年並みの梅雨入りとなったが、梅雨明けのタイミングや夏場の気温上昇なども気になるところ。各社積極的なマーケティング展開や挑戦的な商品投入など、市場の盛り上げに向けた取組みを進めている。