幾度も環境変化を乗り越え、成長を続けてきた食品卸はいま未曾有の危機に直面している
わが国の食品卸業界は戦後のメーカーの発展、流通革命によるチェーン小売業の台頭といった環境変化に対応しながら、着実に成長してきた。1960年代の「問屋無用論」、00年以降の相次ぐ大手外資の上陸、国内スーパーの直取引志向など卸売業の存在意義が問われる局面もあったが、機能強化にまい進し逆境を乗り越えてきた。 しかし、このところ食品卸業界に強い逆風が吹いている。川上・川下の著しい環境変化による売買差益の低下、小売業の専用物流拠点の普及にともなうセンターフィ