ドール、新ブランドメッセージ「フルーツでスマイルを。」【PR】

農産加工 ニュース 2024.03.01 12723号 10面

ドールの新ブランドメッセージ「フルーツでスマイルを。」は、フルーツの「おいしさ」「健康/美容効果」「エシカル消費」を通じて、人々の暮らしを笑顔にし、支えていきたいという思いが込められている

ドールの新ブランドメッセージ「フルーツでスマイルを。」は、フルーツの「おいしさ」「健康/美容効果」「エシカル消費」を通じて、人々の暮らしを笑顔にし、支えていきたいという思いが込められている

青木寛代表取締役社長

青木寛代表取締役社長

青木社長

青木社長

「もったいないバナナ」プロジェクトで生まれた冷凍食品「BANANA Dole Dippers」(写真(右))とバナナスムージー

「もったいないバナナ」プロジェクトで生まれた冷凍食品「BANANA Dole Dippers」(写真(右))とバナナスムージー

量り売りバナナのエシカルな買い物スタイルが支持されている

量り売りバナナのエシカルな買い物スタイルが支持されている

追熟加工しない青バナナを野菜として販売するエシカル商品「Doleグリーンバナナ」(写真(右))

追熟加工しない青バナナを野菜として販売するエシカル商品「Doleグリーンバナナ」(写真(右))

伊藤忠商事野球大会を彩る大型スクリーンでの動画放映

伊藤忠商事野球大会を彩る大型スクリーンでの動画放映

 ◇さまざまな取り組み市場が支持 笑顔の食シーンを共創

 ドールは2023年7月、フルーツの新価値創出と持続可能なサプライチェーン実現を目指し、日本オリジナルの新ブランドメッセージ「フルーツでスマイルを。」を発表。メッセージ策定以降、フルーツのおいしさ、健康・美容、エシカルの3価値を具現化するさまざまな取り組みを展開し、全国4000店以上の販売店やSNS、Webなど市場での認知度と企業への支持が着実に高まっている。気候変動や経済環境の変革などで産地や配送現場に待ったなしの対応が求められる中、よりサステナブルなフルーツの供給体制確立と新市場創造に邁進する新たなドールに期待が寄せられている。

 ※ドールの新ブランドメッセージ「フルーツでスマイルを。」は、フルーツの「おいしさ」「健康/美容効果」「エシカル消費」を通じて、人々の暮らしを笑顔にし、支えていきたいという思いが込められている

 ●輸入青果の課題解決へ 持続的な供給網構築を

 産地・小ロット対応 消費喚起へ価値発信

 170年以上にわたり、青果物の生産、加工、販売をグループ全体で約50ヵ国で展開するドール。1965年に日本市場に進出し、以来、圧倒的な知名度を誇るブランドの下、バナナをはじめとした輸入果物市場を牽引してきた。

 現在、バナナをはじめとする輸入青果業界は、天候異変や、世界的なエネルギーなど各コストの上昇、労働者不足などが生産および輸送面を直撃。安全で安定的な供給体制を継続するためにさまざまな困難に直面している。

 生産では農業に関する不確実性が過去と比べて増している。また配送について同社は、産地と日本の港湾事業各社の協力の下、専用の冷蔵船を使用することで長年にわたり安全な青果物の輸入が実現できている。

 技術革新が進み産地の多様化や小ロット化への対応が必要となっており、IT導入や各作業の無人化といった効率性向上など、サステナブルなサプライチェーンを確立する取り組みが急がれる。

 一方、バナナの店頭価格は消費者物価の動向から取り残されている。消費者を守ることは、中長期的に持続可能な生産を守ることにほかならず、購買客が常にバナナを手に取る選択肢を守るため、市場の理解を得ていく活動も重要だ。

 「若者のフルーツ離れ」も業界全体の課題だ。4月1日(2024年度)から始まる厚生労働省の「健康日本21(第三次)」では、「果物摂取量の改善」を注視し、果物(ジャムを除く果実類)の摂取目標量を1日200gと定め、摂取推進を強化する。現状、日本の成人の果物平均摂取量は100.2gで、目標200gの半分にすぎない。世代ごとの消費量には乖離があり、特に若者世代の不足が目立つ。このまま世代交代が進めば加速度的に果物の消費は落ちる懸念がある。

 消費喚起にはフルーツの価値を伝えることが重要。消費喚起は安売りではなく、フルーツを喫食する健康や環境面に対する価値をわかりやすく伝えていくこと。また外見ではなく、中身に問題がない商品が販売できるよう食育の強化に業界全体で取り組み、さまざまなメディアを通じて消費者に伝え続けていくことが必要となっている。

 ●青木寛代表取締役社長に聞く フルーツの価値の発見・体験を語ろう

 23年11月、ドールの新社長に青木寛氏が就任した。ドールの伝統を守りながら新たなブランドメッセージ「フルーツでスマイルを。」を体現し、取り組みに注力する青木社長に話を聞いた。

   *

 新ブランドメッセージの「フルーツでスマイルを。」とは、フルーツを通じて笑顔あふれる世界を創造することだと私は考えています。ドールの使命は、フルーツを作って売るだけでなく、その先の笑顔がはじける瞬間、笑顔が集う場面、笑顔が続く環境を提供することです。

 バナナは、日本で一番食べられている果物であり、「物価の優等生」と言われますが、これまでと同じように栄養価が高く、おいしいバナナを安定的に生活者のもとに届け続けるには、サステナブルなサプライチェーンの確立が急務です。バナナをはじめ、われわれが扱う輸入果実を取り巻く環境は、世界的な気候変動や経済状況によるコスト高、人材確保、産地と市場の多様化への対応など、製配販消の全カテゴリーで厳しさが増しています。また昨今、若者世代のフルーツ離れが懸念されます。放置すれば、農業、食料安定供給、そして日本人の健康の危機につながってしまいます。フルーツがもたらす価値を最大化し、わかりやすく訴求することで消費を伸ばす取り組みも重要です。

 そこで生活者がフルーツに関するさまざまな体験をし、自らフルーツの価値を発見・体感することで、語り手となっていただく仕組みを作りたいです。フルーツへの思いを企業だけが語るのではなくお客さまや召し上がる方々(お子さま・若者を含め)にも語っていただき企業の物語を共創していけたらと思います。

 私自身、社長就任以降、毎日「バナ活」を実践し1日2本のバナナを食べています。自分自身で良さを体感すると、人に語りたくなります。もっと知り、さらに深めたくなります。「バナ活」が「バナ勝」を呼び込むと言われるよう、皆さまの活力になる取り組みを広げていきます。

 バナナは朝食べる人が多いですが、それ以外にスポーツシーンでのエネルギー補給や仕事の途中にヘルシーなおやつとして食べることを推進する「Doleオフィスdeバナナ」も好評です。まだ私たちが気づいていない新たな食シーンの開拓の余地はあります。

  そして笑顔を生むコミュニケーションツールとしてのフルーツの需要を増やしていきます。私の好きな「招き猫」のように、ドールのフルーツが幸せを呼び、自然に笑顔を招く存在になるよう、従業員、ステークホルダー、生活者皆さまの声を合わせて歩んでいきたいと思います。

 ◆青木寛(あおき・ひろし)

 1993年、早稲田大学卒業後に伊藤忠商事に入社。2000年から食料カンパニーに異動し、果汁・果実加工品のトレードを担当。ドール、ファミリーマートでビジネス開発・商品開発などに従事した後、2019年伊藤忠商事リテール開発部長、2023年10月ドール代表取締役社長に就任。現在に至る

 ●健康・美容でスマイル 店で広がる「バナ活」

 腸内環境の効果期待毎日2本を習慣化へ

 フルーツの価値を伝える活動として、ドールでは「Smile Action」と称し、さまざまな取り組みを行っている。健康・美容のSmile Actionのうち、「Doleバナ活」は、1日2本のバナナを食べる習慣を毎日に取り入れることを推進する取り組み。22年度に始動し、「バナ活R」を訴求する売場は全国4000店舗以上にのぼる。またドールは「バナ活」に関する情報をSNSやWebで展開。プレゼントキャンペーンやインフルエンサー募集企画、バナナを活用したレシピなどさまざまな情報を発信している。

 広い角度で訴求を続けた結果、「バナ活」関連のキャンペーンの応募者は多数、認知度は高まっており、活動への参加者と体験者は着実に増加している。

 「バナ活」は、バナナに含まれ、腸内環境を整える効果が期待される「レジスタントスターチ」の働きに焦点を当て、「1日2本のバナナで、からだはもっとハッピーに」をコンセプトにした普及・啓発活動。

 レジスタントスターチは、分解、吸収されにくい難消化性でんぷんで、短鎖脂肪酸の原料となり善玉菌を増殖することから、食物繊維をとった時と同じように腸内環境を整える効果が期待される。黄色い完熟バナナに比べ、完全に黄色に熟す前の両端に緑色が残っている状態「グリーンチップバナナ」に多く含まれることもわかっている。

 ドールはその特徴を訴求するため、東京・渋谷に設置されたバナナ自動販売機で「バナナ保管に最適」な13度Cに温度管理された青めの「低糖度バナナ」を販売し、レジスタントスターチの働きを訴求。忙しいビジネスパーソンや学生などに多く利用され、「バナナの知らない力を知った」と好評を得ている。

 ●機能性表示食品を展開 新価値創造に寄与若いファンを獲得

 バナナやパイナップルを食べることの健康・美容効果について、同社は長年研究支援を行っている。20年からはバナナとして初の機能性表示食品を発売。現在、「血圧」「肌」の二つの機能性カテゴリーで11品を展開している。

 バナナに多く含まれるうまみ成分であるグルタミン酸の一部は、バナナの実の成長に伴い変化し、自然由来成分のギャバ(γアミノ酪酸)が生まれる。ギャバは1日12.3mgの摂取で血圧が高めの人の血圧を下げる機能が確認されており、ドールのバナナの可食部120g(1~3本)を食べるとおよそ6.2mg、機能性が報告されている摂取量の50%を摂取できる。食べやすくおいしいバナナで、自然由来のギャバが摂取できることを訴求し、バナナの新価値創造に寄与している。また22年には、パイナップル初の機能性表示食品、さらに果実で初の肌分野の機能性表示食品「スウィーティオパイナップル」を発売。肌の保湿力(バリア機能)を高める「パイナップル由来グルコシルセラミド」を機能性関与成分とし、「肌の乾燥が気になる方に」と訴求表示し、美容に感度の高い女性層や若い世代のファン獲得にもつながっている。

 ●エシカルでスマイル 規格外“救出”を推進

 非可食部活用も注力量り売りはロス削減

 フィリピンなどで生産されるドールのバナナは、年間2万tが規格外として廃棄されており、ドールはその埋め立て廃棄をゼロにすることを、企業の約束の一つとして掲げている。まだおいしく食べられるのに、流通過程のさまざまな要因で捨てざるを得ない規格外バナナを「もったいないバナナ」と名付け、救出する企画「もったいないバナナ」プロジェクトを2021年9月に始動。30社以上の企業が参画し、450万本以上の規格外バナナが、ジュースや加工食品などに活用された。

 一方ドールは、フルーツを生産する際に発生する非可食部のアップサイクルにも注力。「もったいないパイナップル」と称し、ドールがパイナップルの葉を活用し開発した次世代型ビーガンレザー「ピニャテックス」は、社会課題解決のテクノロジーとして世界的に注目され、ファッションブランドとのコラボレーションにもつながっている。

 また、ドールでは必要な量を計量し紙袋に入れて購入する令和版「青果の量り売り」として注目されている「バナナエシカルバリューチェーンプログラム」に22年から取り組み、業界に先駆けて小売店頭に導入した。量り売りは、産地や選果場の効率化を高め、食品ロスとプラスチックごみ、資材費の削減につながるエシカルな青果販売として広がりを見せている。

 ●美味しさでスマイル 野菜としての販売も

 追熟しない青バナナもったいないで話題

 バナナの食味は、「熟度、糖度、高度(もっちり感)」の三つが相互的に作用し、おいしさを引き立てると考えられている。熟度はバナナの熟し度合いで、風味や香りにも関係。糖度や硬度は品種や栽培園地の標高の違いによっても変わる。そのためドールでは、バナナ作りに適した栽培地を世界中から探し求め、その土壌と気候に適した品種を選び抜いて、高品質なバナナを育てている。

 またドールでは23年8月から、「『もったいないバナナ』ゼロ宣言。」の下、おいしく食べられるのにさまざまな理由から廃棄されるバナナの中でも、外皮だけに傷がついたり、発育状況によって本来出荷できないものを「Doleグリーンバナナ」として、同社通販サイトで販売。追熟加工しない青バナナを野菜として販売するエシカルな商品だ。電子レンジで簡単に短時間に調理でき、ジャガイモや栗のような食感が楽しめ、カレーやサラダなどに向く。新規性、意外性と食味の良さが好評で、SNSなどでも話題となっている。

 同社ではおいしさにエシカルを掛け合わせた新たな価値を生み、若い世代を含めたあらゆる層の、各消費シーンに応じた食味のフルーツを提供していく構えだ。

 ●社会貢献・食育に注力 交流楽しむイベント支援

 ドールは、健康・美容に寄与するさまざまな食育活動と社会貢献活動に注力。

 幼稚園や保育園に通う子どもたちに食べることの大切さを楽しく伝えるエデュテーメントプログラム「ドール食育キャラバン」や、果物・野菜摂取を推進する「5 A DAY(ファイブ・ア・デイ)運動」を長年推進・支援している。

 またコロナ禍には医療従事者へのバナナ提供支援や子ども食堂への寄付を行った。

 2月19日、東京・明治神宮野球場で開催された「伊藤忠商事野球大会」では、野球を通じ障がいのある子どもたちがスポーツや同社従業員との交流を楽しむイベントで、参加者全員にドールバナナが配布された。球場の大型バックスクリーンでは、ドールの理念や取り組みを伝える動画も放映された。

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