大森屋、コラボ商品群が好調 混ぜご飯など、事業拡大をけん引

水産加工 ニュース 2019.07.22 11912号 01面
男梅ふりかけ(左)とかねふく明太子ふりかけ

男梅ふりかけ(左)とかねふく明太子ふりかけ

【関西】大森屋が2年前から取組みを強化している他企業とのコラボ商品群が好調だ。ふりかけ、混ぜご飯などの分野で事業拡大をけん引している。17年2月に明太子メーカー「かねふく」とコラボした「かねふく明太子ふりかけ」「同茶漬」の2品を発売以降、同8月にノーベル製菓「男梅」とコラボした「男梅ふりかけ」「同茶漬」、18年8月に「男梅混ぜご飯」、19年2月に「かねふく明太子混ぜご飯」および、サバ料理専門店「SABAR」とコラボした「塩さばふりかけ」と、話題ブランドとのコラボ品を次々に投入してきた。

「かねふく明太子ふりかけ」(35g、標準小売税別200円)は発売2年目で1億3000万円を売り上げ、初年度の8000万円から大きく伸長。3年目は1億5000万円を超える見通しで、順調に売上げを拡大している。「かねふく明太子混ぜご飯」(25g、同130円)も初年度で1億円前後を売り上げる見通しで、こちらも順調な推移。

「男梅ふりかけ」(35g、同200円)は初年度で目標売上高の2倍以上となる3億円に達するヒット商品となった。日本アクセス展示会内で「Mart」新商品グランプリ8位、バイヤーズグランプリ1位を獲得したことで各量販から引き合いが殺到し、フル稼働での生産体制を余儀なくされた。2年目となる今年度も3億円弱を堅持する見通し。「男梅混ぜご飯」(25g、同130円)も初年度で1億4000万円を見込むなど、「男梅」ブランドを駆使した楽しさ訴求が、市場での新たなポジショニング確立につながっている。

今年2月に発売した「塩さばふりかけ」(35g、同200円)は、発売2ヵ月で4500万円に達するなど、こちらも出足好調。年間1億円は突破する見通しだ。

全社売上高の2割強を占めるふりかけ類(お茶漬け・混ぜご飯など含む)の売上げ推移は、17年9月期が前年比4.2%増、18年9月期は同8.3%増と年々拡大しており、今上期(18年10月~19年3月)も同4.4%増とさらに伸長傾向にある。「緑黄野菜ふりかけ」「小魚ふりかけ」「お茶漬亭」といった従来の主力商材が伸び悩む中、コラボ商品群の勢いが海苔以外の周辺事業全体をけん引している。今後も新たなコラボには積極的に挑戦していきたい考えだ。(徳永清誠)

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