喫茶店はいま 統計から見た東京の喫茶店事情、57年ピークに急減少

1992.04.06 1号 13面

山下コーヒー(東京都新宿区北山伏町、03・3268・2222)の山下義彦社長は、通商産業省が行っている商業統計調査資料から、東京都の喫茶業部分を抜粋分析している。その理由は、健全な喫茶店経営をしてもらいたいということからである。社長は、ライフワークとして、いろいろ分析しているが、いずれ、これらを集大成して得意先、関連分野に配布したいとしている。その前に、分析した一部をここで紹介することにした。

この資料の動向は、個々の店での差異や多少のずれはあると思うが、全体の動きとしては、ほぼ正確なものと思われる。この資料は、上昇を続ける人件費やその他の経費に追従して、喫茶店での販売単価の改正(値上げ)が行われてきたことが分かるが、その時給と販売単価との関係が、昭和52年前後から接近し始め、昭和54年前後から逆転、その後の逆差は大きくなる一方であることは、この表を見るまでもない周知の事実。

一、店舗数の動向

昭和57年には、二〇、二四一店 一〇三・八%

昭和61年には、一五、七一一店 七七・六%

平成1年には、一二、六五四店 八〇・五%

二、売上高の動向

昭和57年には、三四五、六四六百万円 一一九・一%

昭和61年には、三〇二、二四六百万円 八七・四%

平成1年には、二七一、五五七百万円 八九・八%

三、来客数の動向

昭和57年には、五五、三〇三・三万人 不 明

昭和61年には、四四、六四四・九万人 八〇・七%

平成1年には、四六、〇二六・六万人 一〇三・〇%

四、従業員数の動向

昭和57年には、八八、八三八人 一〇六・五%

昭和61年には、七二、一一六人 八一・一%

平成1年には、六二、一三八人 八六・二%

五、席数の動向

昭和57年には、七五三、八五四席 不 明

昭和61年には、五七三、一二九席 七六・〇%

平成1年には、四五九、六八九席 八〇・二%

六、平均客単価の動向

昭和57年には、 六二五円 不 明

昭和61年には、 六七七円 一〇八・三%

平成1年には、 五九〇円 八七・一%

七、席回転数の動向

昭和57年には、 二・〇〇回転(一日) 不 明

昭和61年には、 二・一三回転(一日) 一〇六・五%

平成1年には、 二・七四回転(一日) 一二八・六%

※ 平成1年と昭和57年を比較した七年間の動向

席 数 △ 三九・一% が一番大きく、次いで

店 舗 数 △ 三七・五%

従業員数 △ 三〇・一%

売 上 高 △ 二一・五%

来 客 数 △ 一六・八%

平均客単価 △ 五・六%

席回転数 + 三七・〇% となっている。

表一 昭和57年をピークに驚くべき減少傾向を示しているが、なぜこれほど減少したのか、また平成1年の減少率がやや小さくなったのは、このあたりで減少が止まることを意味するのだろうか。

表二 昭和57年をピークに驚くべき減少傾向を示しているが、平成1年の減少率は、やや減少してきたことを示している。客単価が八七%にも小さくなっているのに、売上高の減少率が店舗数の減少率より小さいのは、一部にささやかれる喫茶店離れ現象を、否定証明しているだけなのだろうか。

表三 昭和57年をピークに驚くべき減少傾向を示しているが、昭和61年に大幅に減少し、平成1年に増大しているのは、どのように解釈したらよいのだろうか。

表四 昭和57年をピークに驚くべき減少傾向を示しているが、平成1年の減少率は、やや減少してきたことを示している。しかし、店舗数減少率より従業員減少率が少なく、比例していないのは、何を物語っているのだろうか。

表五 昭和57年をピークに驚くべき減少傾向を示しているが、その減少率がいずれも、店舗数減少率をわずかながら超えているのは、平均値より大きい店舗の減少を示していることが分かる。

表六 昭和61年に八・三%伸びたものが、平成1年に一三%ほど減少してきたのはなぜなのだろうか。この時期に値下げしたとは思えないので、何か大きな流れの変化を感じさせる動向である。

《席回転数は好転》表七 いずれも好転してきているのが分かるが、この原因が、店舗数の減少から生じた結果だけなのだろうか、それとも何か他にも理由があるように思える動向である。

この動向からも、さまざまな疑問点と、正確に把握しなければならない重要な事柄を伝えているように思えるが、その判断は関係諸氏にゆだねたいと思う。

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