米・加州農産物の話題 アーモンド、92年度は平年作を下回る収穫

1992.08.17 10号 17面

世界のアーモンド生産量の七〇%を占める米国カリフォルニア産アーモンドの一九九二年最終収穫予想が五億五〇〇〇万ポンドと第一次、二次収穫予想よりも二〇〇〇万ポンド下方修正されて発表された。不作型だった昨年の一四%増にとどまり、しかも日本市場で需要の多いノンパレル種に限って見ると五%増ということになり、一九九二年のカリフォルニアの供給量は前年比で三三〇〇万ポンド減でスタートするため、来年の端境期までにはほぼ産地在庫が枯渇するのではないかと予想されている。

ブルーダイヤモンド・グロワーズ本社のイアン・エリツツジ副社長は、7月21日に開かれた同日本支社によるセミナーで今年度のカリフォルニアアーモンドの状況について次のように語った。

一、92年のカリフォルニアのアーモンド供給は昨年より三三〇〇万ポンド少ない。一九九二年クロップは前年比一四%の増産ということだが、ノンパレル種に限って見ると、五%のみの増加ということになる。

二、カリフォルニア・アーモンドの三分の二がアメリカ以外の地域に出荷されているので私どもは競争力を維持し消費を維持拡大させるためには為替の動きを注視予測して対応しなければいけない。米ドルは弱含みの傾向にあるので、この為替レートから見て、いかなる安値期待も打ち消すものと思われる。

三、インドの殻付きノンパレルに対する新らたな需要により、この品種の供給に相当影響があるように思う。アメリカ国内向けの出荷は景気後退にもかかわらず三%増加している。輸出についても前年比六%伸長している。

四、一九九三年のアーモンドの作柄が過去最高の六億六〇〇〇万ポンドに匹敵するような大きなものであったとしてもアーモンド産業全体にとっては、消費が上向いているためむずかしい局面、つまり売るのに困るということはあり得ない。それよりも今シーズンの期末、つまり来年(93年)の今頃の端境期まで、ほとんど産地在庫は枯渇するものと予想されている。

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