飲食トレンド ここにも“回転飲食” 回転しゃぶしゃぶ「楓華」

1996.07.01 104号 2面

東京・大手町の割烹「楓華」は回転レーンを利用してしゃぶしゃぶ食べ放題を打ち出している。目新しさでリピーターを確保するほか人件費削減にも大きく寄与している。

カウンター二五席で展開する食べ放題はランチ、ディナーともに一五〇〇円。レーンに流れる牛ロース、野菜、きしめんなどをチョイスし、電調(電磁調理器)にかけた鍋で食べる(ご飯はオーダーで食べ放題)。牛ロースは一皿・四〇g。野菜の定番はホウレンソウ、春菊、白菜、長ネギ。サイドメニューとして大正エビ、タコ、カニ、その他一品料理があり約二割の客層がこれらをオーダーする。牛ロースだけで一人平均一四~一五皿はたいらげるという。

同店にはカウンター以外に、座敷、テーブル席が七五席あり、一品料理も充実している。オフィス立地であることから日中は一人客が多く、夜は接待などに使われることが多い。

「席がパターン区別され、TPOに応じて使い分けできることがリピーター確保の原動力。座敷の接待に訪れたお客がカウンターを見て食べ放題目当てに再度来店するケースが多い。その逆パターンもある」という。

カウンター作業にかかる人手は二~三人。手間いらずの鍋と回転レーンの組合わせで、人件費効率は他席を圧倒する低さ。ゆでて食べることから、すしのようにネタの乾燥を心配する必要もないという。

日本料理「楓華」(東京都千代田区大手町二‐六‐二日本ビル一階、03・3270・3455)営業時間は午前7時30分~午後10時

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