「江戸のパン」をさぐる フードシステム研10月例会
フードシステム研究所(東京都豊島区、03・3940・0241)は、毎月「江戸を学ぶ会」を開催しているが、10月例会は「江戸のパン」をテーマに、江戸時代に至るまでのパンの変遷を文献をもとに探った。
折井英雅氏(東京ホテル・トラベル・カレッジ)は、江戸時代のパンに至るのに日本古来のもの、海外からの中国系、西洋系の三つの系列をあげ、それぞれが日本独自の食文化を経て、現存するおやき、まんじゅう、カステラなどバラエティー豊かなパンへと発展する変遷を紹介した。意外にも、海外の文献に日本のビスケットがフィリピンへ輸出されていた記録が残っているのは興味深い。
松本守由(株)サンメリー商品企画部長は、備蓄用、軍事用などの目的から長期保存できるパンを、当時のレシピを使って再現した。同時に、二~三年は保存でき、祭〓用に各家庭で作られているというベルギーの伝統あるパン「クーク・ド・ディナン」が紹介された。