デニーズジャパン、セットメニューを値下げ 値頃感で客数増へ

1992.11.16 16号 3面

㈱デニーズジャパン(本社‐東京、03・3459・3501)は、客数減少に歯止めをかけるため、一部メニューの値下げ、セット価格の割引率を上げるなど価格の見直しを実施する。

九二年度上期の来店客数は前年同期比四%減。特に夜9時以降の減少が目立った。外食産業を取り巻く厳しい環境から、下期も客数は伸び悩むとみており、“最良の料理”“最良のサービス”に“値傾価格”をアピールして客数回復を図っていく。

同社は昨年からの時間帯別(モーニング、ランチ、ディナー)メニューを提案し、顧客の待ち時間短縮、値頃感の追求、調理作業の効率化に取り組んできた。今年度上期実績では、モーニング、ランチの客数は変わらなかったが、ディナー客は大幅に落ち込んだ。「自由時間の増加、内食化傾向、天候不順」などがマイナス要因となった。

一方、客単価は二%増。売りたいメニューの写真を大きく表示するなどプレゼンテーション、販促方法を工夫した結果、単価の高いメニューの売れ行きが上がった成果。

円高基調による輸入食材費の低下、野菜の安値傾向、仕入チャネルの見直しで食材コストを下げ、その分を値段に還元していく。上期は食材コスト一%減を実現している。

反面、新店開発は物件条件が昨年より好転、人手不足も緩和したことから、今年度は二五店の出店を行う計画。来年度はさらに出店スピードを上げる考えである。

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