名古屋版:世界最大ホテルチェーンが高山に1号店

1999.10.18 190号 10面

この7月、JR高山駅近くに期待を集めてオープンしたのが「ベストウエスタンホテル高山」。運営するのは、欧米を中心に世界七四ヵ国に約三七〇〇の加盟ホテルを展開する世界最大のホテルチェーン「ベストウエスタンインターナショナル」(本社=アメリカアリゾナ州)の日本での開発運営本部であるランドーナ・ジャパン。安房トンネル開通後増加している観光客、ビジネス客を狙っての進出とのこと。高山が国内第一号となった。

建物は彫りの深い古代建築をイメージしたおしゃれな外観で、客室フロアはアメリカンホテル並みにゆったり広々ととっているのが特徴。運営本部は「シティホテルレベルのグレードで、ビジネスホテル並みの価格」と話している。

飲食施設としてはメーンダイニングは設けず一階にビュッフェスタイルのレストラン「ベーカーズフィールド」を設置。山口知常総支配人は「当ホテルはビジネスホテルでもシティホテルでもない固定観念を持たない新型ホテル。したがって飲食施設も気楽に利用していただける店にしたい」と話し、さらに直営でカジュアルタイプのイタリアンレストランを開店させた。

カリフォルニアにある店をイメージするコンセプトでオープンした「ベーカーズフィールド」。アメリカンタイプのオープンサンド中心のサンドイッチバーで焼きたてパンを提供することで始まったが、「保守的な土地柄なのか、予定した集客数が見込めなかった」(甲斐浩一総料理長)。そのため、もっかさまざまな企画を練っている最中とか。しばらくは試行錯誤の試みが続く。

現在行っている限定企画は、午前11時~午後3時のカレーバイキングと、3時~5時のケーキセット。カレーバイキングはビーフ、チキン、野菜、シーフードの四種のカレーとカレーうどんに、サラダ、ケーキ&デザート、焼きたてパン、ライスとパン、コーヒーと紅茶が自由に選べて一人一一八〇円で提供。値ごろ感で大人気となり、確実に一・五~二回転する。

さらにケーキセット(六五〇円)はヨーロッパの菓子づくりに絶対的な自信を持つ甲斐総料理長自らが腕を振るうケーキやデザートを用意。食材ひとつひとつを他県からでも取り寄せるなどのこだわりようだ。種類は季節によって異なるが、秋はショコラバナーヌ、サンマルク、ガトーショコラクラシックなどの三~四種類をワゴンでテーブルを回り、お客さんに選んでもらうスタイルだ。

また10月1日には同ホテル二階にパスタとピザを主とするイタリアンレストラン「ミラノ」を開店。店内は客席数四〇席の明るく開放的な雰囲気で、客単価は一六〇〇~一七〇〇円というお値打ちさ。高山には小規模のイタリアン専門店はあるが、大型カジュアルイタリアンはないに等しく、期待がかかる。月商七〇〇万円を見込む。

◆「ベストウエスタンホテル高山」(高山市花里町六‐六、Tel0577・37・2000)=地上七階建、延べ床面積三九三〇平方メートル、客室七八室、飲食店五店、駐車収容台数三〇台

◆「ランドーナ・ジャパン」(名古屋市中区)=日本での開発運営本部

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