業界ルーキー(33)日本ばし達磨・滝口裕次郎さん
「料理・居酒屋 日本ばし達磨」で、板前修業中の滝口裕次郎さんは、静岡出身の二二歳。山口利和料理長に「静岡のホープ」と期待されている。
静岡で居酒屋を営む父親の背中を見て育った滝口さんが、料理人の道を選んだのは一六歳の時だった。「新しい食材の情報が早く、技術レベルの高い東京で修業を」と周囲の助言もあり、知人の紹介で山口料理長のもとへ。
二年ほど前から、一日二回四〇食のまかないすべてを一人で任されている。
仕入れからメニューづくりと、毎日試行錯誤を重ねる滝口さんの現在の目標は、「お客さまに提供できる料理を一日も早く作らせてもらえるようになること」だ。その先には「地元に帰ったとしても、静岡にこの人ありといわれる一流の料理人になりたい」という夢がある。
そんな滝口さんを山口料理長も応援する。「彼は器用な方ではないかもしれないが、その分努力する。どんなポジションについてもチャレンジ精神を忘れないでほしい」と。
「まかないは盛りつけ、味つけだけでなく、経営に関する数字の勉強にもなる。いろいろなことを吸収したい」と語ってくれた。
◆「料理・居酒屋 日本ばし達磨」=東京都中央区日本橋二‐一‐三、朝日生命ビルB1、03・3272・1948