飲食店のための知っておくべき経営用語(4)心理的価格政策

2000.10.02 213号 20面

マーケティングは、市場に対する行動である。よって、客の心理に基づきマーケティングすることが要求される。中でも、客の心理に基づいた価格テクニックを心理的価格政策といい、主要なものに次の三つがある。

(1)端数価格=価格の末尾を端数にし、最低線まで値下げしたという印象をもたらす。一〇〇〇円を九八〇円としたり、一一二〇円を一〇八〇円にしたりする。価格の低下傾向にある現在では非常に有効な手段である。

(2)名声価格=価格によって品質を評価する傾向が強い場合や比較的高級な品質が好まれる商品の場合、商品に対する名声(ブランド力)を保持するため高い価格をつける。このような場合、低い価格をつけるより高い価格をつける方が、客は満足する場合が多い。

(3)慣習価格=客が慣習的に認める価格であり、代表的なものに缶ジュース一二〇円がある。これより安くしても需要は伸びず、これより高くすると需要は激減する。

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