飲食店独立開業特集:FC編・濱野忠さん「珈琲館」
炭火で焙煎されたオリジナルコーヒーを提供するコーヒーショップFCチェーンの「珈琲館」は、昭和48年からFC展開を始め、現在全国に三七〇余店を出店している。
珈琲館のFC加盟店である八潮店は、埼玉県八潮市のロードサイドにある。店舗面積三三坪・席数五二席で、今年5月にオープンした。平均客数一日二六〇人を数え、夜遅くまで客足は絶えない。
オーナーの濱野忠さん(35)は、飲食業での独立開業を念頭に置きつつ、ファミリーレストランで一〇年ほど働いた。当初は、FCでの出店は考えていなかったが、具体的に検討を進める中で、知名度があり、店舗経営のノウハウを吸収できることを利点と考え、最終的にはFCを活用しての開業を選んだ。昔からコーヒーが好きだったことと、珈琲館の店舗の明るい雰囲気や活気がある点に引かれ、FC加盟し、出店を実現させた。
濱野さんは、独立してから、客を大切にする気持ちがより強くなったという。すべてにおいて自らの責任で切り盛りする立場となり、“おいしい”という客の言葉が、雇われて店長をしていた時よりも、さらに深い喜びを生んでいる。逆にお客からのクレームには、きちんと対応していかなければと重く受けとめるようになった。
濱野さんは、「おいしいコーヒーを提供し、お客様を一人ひとり大切にして、店舗運営を軌道に乗せることに、今は全力を傾けます」と力を入れている。
◆開業資金内訳=加盟金一五三万円、保証金九〇万円、内外装工事費二〇〇〇万円、商品・什器費・開業費四〇〇万円、広告費・募集費・雑貨・研修費・消耗品等三五七万円、合計三〇〇〇万円(建物建築費を除く)
◆「珈琲館」八潮店/店舗責任者=濱野忠(35)/所在地=埼玉県八潮市中央二‐六‐一七、048・997・5645/開店日=平成13年5月16日/営業時間=午前8時~午後11時、無休/坪数・席数=三三坪(敷地面積一四五坪)・五二席/平均客数=一日二六〇人/客単価=六一〇円/売上げ=一日一七万円/従業員数=一五人(パート・アルバイト含む)