サンシャイン60通りFF4社の店舗戦略を探る 森永ラブ=女性客9割の強味
外食業界では、ファミリーレストランと並んで、ハンバーガーの売行きがダウンしてきているとの情報が流れているが、特にオフィスが混在する場所では、サラリーマンやOLの利用が減少したので、一、二割売上げ減といったケースもあるようだ。
しかし、一方では、平均客単価が五~六〇〇円前後のものなので、利用客数が特に減少したわけでもないという見方もある。
池袋サンシャイン60通りは、ハンバーガーショップ四店、フライドチキン、ピザ、牛丼各一店の計七店舗が出店しているが、ハンバーガーショップについては、特に全店がテリヤキバーガーを導入しているのが印象的で、モスバーガーのヒット商品に、各チェーンが相乗りしてきたという感じである。
やはり、日本人の味覚は醤油志向ということか。この地域での出店は僅か四店舗なので、それぞれに客を吸引し、いわば“共存共栄”というパターンにあるが、競合相手はむしろ、コメニーズが強くなってきている「牛丼」商品という声もあり、消費が低迷するなか、ハンバーガー商品は新たな局面を迎えたという状況にあるようだ。
ロッテリアから五〇mほど先の右手に森永ラブが位置している。昭和53年11月のオープン。サンシャインシティとほぼ同じ頃の開店である。店舗面積約八一坪、客席数一一〇席。
店内に入った雰囲気はパーラーといった感じで、客のほとんどは若い女性層である。他のハンバーガーチェーンに比べて活気が足りないという印象は免れないが、それだけゆったりとしてくつろげるということか。
客層は、日中は近在のサラリーマン、OL。夕方には学生が多くなるというが、八~九割は一〇、二〇代を中心とした若い女性客だという。(本部)
客単価は五六〇円。ツナマフイン二四〇円、サケライスバーガー三〇〇円、ヘルシーバーガー三二〇円はオリジナルメニューだが、現在、とくにテリヤキバーガー三〇〇円、ベーコンオムレツバーガー三四〇円の二品目についてキャンペーンセールス中で、二~三割客数の増大を意図している。
「何か特別にプレミアムが付くということではないんですが、今までのパテはオーストラリア産のビーフを使っていたんですが、これを日本人の食感により合った米国産の一〇〇%ビーフに替えまして、大変おいしくなったということで、告知キャンペーンをしているわけです」(尾幡勇店長)
パテの食材が米国産の一〇〇%ビーフに変わったということだが、評判がよければ、定番メニューとしてラインアップする。