名古屋版・繁盛店シリーズ:広東名菜・香港飲茶レストラン「菜香樓」

2003.05.05 268号 20面

中国料理レストラン三店舗と惣菜店二店舗を展開している(有)菜香樓は、広東名菜・香港飲茶レストラン新館をオープン、中国料理といえば高価なイメージしかない中でお値打ちな店として人気を集めている。

魏賢任社長は三六歳。留学生のころ横浜中華街でアルバイトをしたのがきっかけで、三〇歳の時この仕事を始めた。たまたま大学卒業後の就職先が金沢だったことから金沢が始点となったが、「金沢は食文化豊かな地なのに本場の中華料理店が数少なすぎる。地元の食材を生かした金沢ならではの中国料理や、ワインに合う中華など新しい感性の企画も次々に提供してゆきたい。二〇〇八年の中国開催のオリンピックをめどに、ここにミニチャイナタウンをつくるのが夢」(社長)と計画をすすめている。

決まりきった料理マニュアルをつくらないのが社長の信条。料理は生き物。全店同一の味に一定化させるのではなく副材料もメニューも各店の料理長のさい配に任せる。

「コックやサブも、一店に永続的に務めるのではなく、あるサイクルで回している」

客層は約七〇%以上が女性のため、女性に合うあっさりとやさしい味わいのメニュー開発を中心に、シーズンごとに味つけの仕方を変えるなどの工夫をこらしている。

昨年5月にはISOを取得。中国料理店として日本では初めての認定となった。三ヵ月に一度は情報を仕入れるため中国へ行き、ネットワークを広げる勉強家だ。

創業時より順風満帆に伸びてきたように見えるが、「チャンスをとらえ、いいタイミングで人や物件に出会ったことがよかった」と話す。

金沢から世界へ、中国料理を発信する。

◆「菜香樓・新館」(金沢市駅西新町二丁目八番一四号、電話076・221・8668)

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