焼き肉特集:人気絶好調の名物焼き肉店=がんこ亭・がんこ炎
がんこ炎は平成8年に設立され、焼き肉の「がんこ炎」「がんこ亭」を中心に、焼き鳥とお好み焼きの「がんこ鳥」、北の食事処「北海大将」と計三業態を展開する多業態チェーンである。主力である焼き肉部門は客単価二八〇〇円。価格重視の二〇代から、味にこだわる三〇代、四〇代の幅広い年齢層に広く支持されている。
「焼き肉はごちそう」をモットーに、店づくりはぜいたくさを演出、テーブル間隔を広げた居心地の良い空間づくりを行っている。
価格で競争するのではなく創業当時からあくまで「味」に主眼点を置いている。FC展開でむやみに店舗数を伸ばすのではなく、直営店の利益体質づくりを優先している。
状況をみながら地道な経営方針で狂牛病のときも赤字に転落することはなかった。現在「直営店」対「FC」比率は九対一を目安としており直営五四店、FC八店である。
本部では他社との差別化やメディア戦略を重視して事業を中心に進める。一方、各店舗ではオリジナリティーを重視し、立地・客層それぞれの店舗に対応したオリジナルメニューの開発をはじめ、店内のレイアウトやオペレーション改善など、各店が独自で企画する体制。出店計画などは特に設けず、好物件次第で出店していく。社長の経営理念でもある「あせらずあわてず」の精神で無理をせず健全経営を続けていく。
◆今後の出店予定
今期は出店を控えていたが、来期は外食環境を見据えながら一五店舗の出店を計画している。今まではSC内の出店はゼロだったが、今後は積極的にアプローチ。すでに大型SCに出店中で売上げは好調だ。
愛知県でシェアナンバーワンということもあり、愛知県内には立地スペースはないとの考え。加えて他店との競合もありすでにオーバーストア状態にあるため、今後は関東、関西への本格的な出店により一層知名度を上げる。また今年11月には上場を予定している。
◆重点メニューと重点食材
たれは通常のチェーン店では数種用意するのが常であるが、創業時に開発したたれ一種に絞り、増やさない考え。「客の最大利用動機は焼き肉を食べること」と、こだわりを守り続けている。
また、がんこ炎は全国のチェーン店の中でもネギタン塩をいち早く開発し爆発的ヒットを生み出している。肉はカルビ、牛タンを中心に、単価は高くなるが、においの少ないアメリカ牛肉を中心にそろえている。
◆売れ筋メニューベスト5
(1)上タン塩(四八〇円)(2)ファミリーカルビ(二九〇円)(3)霜降りカルビ(四三〇円)(4)熟成ハラミ(四三〇円)(5)上ホルモン(三二〇円)
◆ストアブランド
がんこ亭・がんこ炎/企業名=(株)がんこ炎/本社所在地=名古屋市瑞穂区甲山町一‐六、がんこ炎ビル二階、電話052・852・9543/客単価=二八〇〇円/営業時間=午後5時~午前0時/平均月商=九五〇万円